昔から、「冷えは万病の元」といわれています。実際に、体が慢性的に冷えていると、さまざまな不調や病気などが起こりやすくなります。そのため、不調を改善したり病気を予防したりするためには、体を冷やさないようにすることが大切です。

このような冷えは、さまざまな原因によって起こります。このような中、さまざまな健康効果が知られている青汁は「冷え性の原因になる飲み物だ」と思っている人が少なくありません。

ただ実際には、青汁に含まれているさまざまな栄養素や成分などには、冷え性を改善したり予防したりする効果があります。そのため、青汁を習慣的に飲むことは、冷え性の改善・予防につながります。

そこで、ここでは青汁が冷え性に効く理由について解説し、冷え性を改善しやすくする青汁の飲み方を紹介していきます。

冷え性とは?

冷え性とは、寒さや手足の冷えを慢性的に感じる体質のことをいいます。このような冷え性は、「西洋医学では病気ではなく症状の一種」とされています。そのため冷え性は、西洋医学に基づいた治療を行うことが多い一般的な病院では、「気のせい」または「気にしすぎ」と扱われることがあります。

実際に、「慢性的に寒い」というのは、主観的な感覚でしかありません。また、体における表面の温度は、外気温や健康状態などによって左右されやすいです。そのため、「手足が冷えている」という事象自体は、健康な人にもよく起こります。

ただ、「自分は冷え性である」という自覚を持つ人は、年々増加しているというデータがあります。このような現象は、「冷え性」という言葉の認識度が高まったことによるものである可能性もあります。

そのため、このようなデータでは、「冷え性の人は昔に比べて増えている」と断言することはできません。とはいえ、多くの人が慢性的な冷えを感じているということには変わりません。

また、「寒い」や「冷えている」などの感覚が生じているということは、体内でそれらを発生させている現象が起こっているということです。そして、このような現象は、放置すると重篤な病気の発症を促すことがあります。このようなことから、冷え性は「気のせい」ではなく、「対処すべき症状」であるといえます。

潜在的な冷え性:かくれ冷え性

最近では、冷え性だけではなく「かくれ冷え性」の人も増えているといわれています。かくれ冷え性とは、冷え性だと自覚していないものの、慢性的に体が冷えていることを指します。

前述のように、冷え性とは慢性的に冷えや寒さなどを感じる体質のことをいいます。そのため、冷えや寒さなどの実感がなければ、冷え性であるという自覚はもてません。

ただ、「冷え性ではない」と思っていても、平熱が35℃台であったり顔のほてりが生じていたりする人は、体が冷えているといえます。というのも、健康的な人間の平熱は、37℃前後であるためです。

また、ほてりが生じているということは、血流バランスの乱れが生じているということです。そのため、ほてっている部位以外の血流は悪くなっており、冷えている可能性があります。

このような血流のバランスは、自律神経が調整しています。そのため、ほてりを感じるのであれば、自律神経が乱れている可能性が高いです。

後述のように、自律神経の乱れは冷え性の原因です。そのため、自律神経の乱れによってほてりが生じているのであれば、冷えも起こっていると考えられます。

ただ、子供の平熱は高い傾向にあることから、「平熱が低いのは大人の証である」と認識している人は少なくありません。そのため、平熱が低くても、体が冷えているという自覚を持っていない人が多いです。

また、ほてりが生じると、その部分は熱をもちます。そのため、ほてりを感じている人は、「体が熱くなっている」と認識することが多く、冷え性になっているとは思わないことが多いです。

このようなことから、「冷え症」は冷えているという自覚がある人だけではなく、無自覚の人にも生じている可能性がある症状です。そのため、これから述べるような「冷えが起こりやすい生活習慣」を行っていたり、「冷えによって起こりやすい不調」を自覚していたりする人は、冷え性である可能性があります。

冷え性になる原因

人間の体温は、外気の温度が変化しても変わることはありません。これは、人体の細胞は活動に適した温度があり、体温が一定の幅を超えると死に至るためです。そのため、人体には、細かい体温調節をするための機能が備わっています。

ただ、このような体温調節は、生活習慣などによって身体機能が低下すると、行われにくくなります。そのため、冷え症は、「不健康を招くさまざまな原因」によって起こりやすくなります。

血行不良

血液には、酸素や栄養素などを全身に運ぶという働きがあります。そして、細胞はこれらがないと正常に活動することができなくなります。そのため、血行が悪くなると機能が低下します。

例えば、消化器官への血流が悪化すると、これら組織の細胞における活動が行われにくくなり、消化吸収能力が低下します。このようにして栄養素がうまく吸収できなくなると、全身の細胞がエネルギー不足に陥ります。

さらに、消化器官で吸収した栄養素は、血液によって全身の細胞へと運ばれていきます。そのため、血行が悪くなると、各細胞への栄養供給も滞ります。

このようにして細胞がエネルギー不足になると、正常な活動が妨げられます。すると、細胞の代謝によって生じる熱の量が少なくなり、身体が冷えやすくなります。

また、血液には、熱を運ぶことによって末端組織の体温を維持する働きも担っています。というのも、人間の身体は、熱産生の約6割を骨格筋、約2割を肝臓が担っています。

このとき、骨格筋による熱産生の量は、筋肉の量が多い部位ほど多くなります。そのため、筋肉量が少ない手や足の先などの末端組織では、作られる熱の量が少ないです。そして、このような部位は、外気に触れる面積が多いため「熱が逃げやすい」という特徴があります。

ただ、手がかじかむと動かしにくくなるように、組織が冷えると機能が低下します。そのため、このようなことを防ぐために、血液が手足などの末端組織に熱を供給しています。

このようなことから、血行が悪くなると、血液による熱の供給が行われにくくなることがわかります。すると、手足が温まらずに冷えやすくなります。

そして、このようにして末端組織が冷えると、さらに血行が悪くなります。というのも、前述のように、血液は熱を帯びています。また、手足などは、外気と触れる面積が大きく皮膚が薄いため熱が外に逃げやすいです。そのため、外気温が低い状態で手足などに血液を送ると、その分だけ熱が外に逃げてしまいます。

このようにして熱が逃げ続けると、身体の深部体温が低下して生命の危機に陥ります。そのため、手足などが冷えると、身体が「外気温が低い」と判断して、これら組織の血管が収縮させます。これにより、熱の放出を最小限に抑えて身体の機能を保とうとします。

ただ、血管は体内で輪のようにつながっており、血液は常に循環しています。そのため、身体の一部における血行が悪くなると、全身の血流が悪くなりやすいです。

このように、血行が悪くなると、全身の熱産生量が低下して冷え性が起こりやすくなります。また、身体が冷えると血液が流れにくくなるため、血行不良の悪循環に陥り、冷え性が悪化しやすくなります。

栄養不足

人間の生活圏では、外気の気温が体温より低いことがほとんどです。そして、温度は高いところから低いところに逃げるという性質があります。そのため、多くの場合、体の熱は体外に逃げ続けています。

ただ通常、体温より低い気温のところに長居をしても、体温が下がりきることはありません。これは、熱が体内で発生しているためです。

このような熱は、細胞が活動することによって産生されます。このとき、細胞が熱を生み出すためには、エネルギー源となる糖質や脂質、タンパク質などの栄養素が不可欠です。そのため、これらの摂取量が足りないと、熱の生成量が低下して身体が冷えやすくなります。

また、これらエネルギー源を代謝するためには、ビタミンB1やB2、ナイアシンなどのビタミンB群が必要です。さらに、体に蓄えている脂肪をエネルギーに変えるためにも、このようなビタミンB群が不可欠です。

そのため、これら栄養素が不足すると、摂取したエネルギー源や体脂肪などを消費しづらくなるため、熱の生成量が低下しやすくなります。

このように、身体が必要とする栄養素を十分に摂らないと、細胞の代謝がうまく行われなくなることによって身体が冷えやすくなります。ただ、現代の日本では、このような栄養素のうち、ビタミンやミネラルなどの栄養素の摂取量が不足している「潜在的栄養失調」の人が増えているといわれています。

というのも、現在の日本では、糖質や脂質などの栄養素が多い一方でビタミン・ミネラルなどの栄養素が少ない食事が一般的になってきています。

実際に、ハンバーガーや牛丼などのファストフード店におけるメニューには野菜がほとんど含まれておらず、栄養が糖質や脂質などのエネルギー源に大きく偏っています。

また、現在では、家庭的な和食を提供する定食屋よりも、糖質や脂質などが多い食材を多用したパスタや寿司、焼肉などのお店が増えています。

さらに、惣菜やレトルト食品、インスタント食品などの「時短食品」には、野菜があまり含まれていません。そのため、このような食品で食事を済ますことが多いと、野菜に含まれているビタミンやミネラルなどの摂取量が不足しがちになります。そして、このようにして栄養不足になると、冷え性になりやすくなります。

このようなことから、現代の日本では「体が冷えやすい食事」を摂る機会が多いことがわかります。そのため、冷え性を改善するためには、さまざまな栄養素を意識してバランス良く摂ることが大切です。

運動不足

「体を動かすと体が温まる」ということは、ほとんどの人が経験していることです。実際に、体を動かすと、手足などの冷えが改善しやすくなります。これは、運動すると手足に血液が流れやすくなるためです。

ランニングや歩行、スポーツなどの運動を行うと、体がこれに対応するために「活動モード」になります。すると、身体機能のパフォーマンスを上げるために、血液中の「燃料」を増やしたり手や足などへ優先的に血液を送ったりするようになります。

このようにして手足の血行が良くなると、その分だけ体の奥の熱が手足に移動しやすくなり、手足が温まりやすくなります。また、血液中にエネルギー源となるぶどう糖などが多く流れると、その分だけ細胞の熱産生が促進されるため体が温まりやすくなります。

さらに、前述のように、体内の熱における約6割は、骨格筋が産生しています。骨格筋とは、腕や足などを動かす筋肉のことです。そのため、手足の血行が良くなると、骨格筋への酸素・栄養素供給が行われやすくなることによって、熱の産生量が上がります。

一方で、運動不足になると、冷え性になりやすくなります。これは、慢性的に運動量が不足すると、血行不良が起こるためです。

というのも、心臓から下半身へ流れた血液は、脚の筋肉が収縮することによって心臓へ戻ります。このような筋肉の収縮は、「筋肉を使う」ことによって起こります。そのため、運動不足によって脚の筋肉を使う機会が減少すると、下半身に血液が溜まりやすくなります。

このようにして下半身が血行不良になると、新しい血液が下半身に送られにくくなります。すると、血管内が連鎖的に「渋滞を起こした状態」になっていき、全身の血行が悪くなっていきます。

そして、前述のように、血行不良は冷え性を起こす原因の1つです。そのため、運動不足によって血行不良になると、冷え性になりやすくなります。

また、運動しない生活を続けていると、全身の筋肉量が低下します。すでに述べたように、筋肉量が少なくなると、その分だけ熱の産生量が減ります。そのため、慢性的に運動不足となって筋肉の量が減ると、冷え性になりやすくなります。

このように、運動不足になると体が冷えやすくなります。そして、現代の日本には、慢性的に運動量が不足している人がかなり多いです。

というのも、人工が多い都市などでは、交通機関が充実しているため歩行する必要性が低いです。また、地方などでは車の所持が一般的であり、短距離の移動にも車を使用することが少なくありません。

さらに、現代の日本では、昔に比べて体を動かす必要のある仕事が減少しています。そのため、仕事によって「一日のほとんどを座って過ごす」という人も少なくありません。

このように、現代の日本では、運動する機会が少なくなっています。そのため、現代人は男女ともに、運動不足によって冷え性になりやすい傾向にあるといえます。

ストレス

前述のように、現代の日本人は「冷え性になりやすい環境」にあります。そして、現代人の多くが抱えている「ストレス」も、冷え性になる原因となります。

というのも、ストレスを感じると、「自律神経」が乱れやすくなるためです。自律神経とは、人間の無意識下で体の機能を調整している神経のことをいいます。

このような自律神経は、血液の流れや体温などの調整を行っています。そのため、自律神経が乱れると、血行が悪くなったり体温調節がうまくいきにくくなったりして冷え性になりやすくなります。

このような自律神経は、脳内の「視床下部」という部分がコントロールしています。ただ、このような視床下部には、体の機能を調整するために「ストレスを感受しやすい」という特徴があります。

そのため、強いストレスを受けたりストレスが長期間に及んだりすると、視床下部が刺激を受けすぎて混乱しやすくなります。すると、視床下部が担っているコントロールがうまく行えなくなり、自律神経が乱れやすくなります。このようなことから、ストレスは冷え性を起こす原因の1つであることがわかります。

肥満

多くの人が知っているように、食べ過ぎたり運動量が不足したりすると、肥満になりやすくなります。そして、肥満とは、エネルギーを余分に溜めた状態を指します。そのため、肥満の人は、「蓄えているエネルギー量が多いため冷えにくい」と思われがちです。

ただ、実際には、肥満になって体の脂肪が増えると、体が冷えやすくなります。というのも、脂肪には、「一度冷えると温まりにくい」という性質があります。そのため、肥満の人の体が何らかの原因によって冷えると、外から温めても体が暖まりにくくなります。

さらに、肥満になっているということは、体に多くの脂肪がついているということです。そのため、肥満の人が体を冷やすと、内臓などが「冷気に包まれた状態と似た状況」になるため、体内の温度も低くなりやすくなります。

また、多くの場合、肥満になると運動不足になります。これは、重い体を動かすためには、それに応じたエネルギーや筋肉量などが必要であるためです。

そのため、肥満になると、少しの運動で疲れやすくなったり関節に痛みが生じたりするため、運動が持続しにくくなります。そして、このようなことが続くと、次第に運動することが億劫になっていき、慢性的な運動不足に陥ることにつながりやすいです。

さらに、肥満になると、血液中に脂肪が流れやすくなります。すると、血液の粘度が上がったり、血管に脂肪が付着して血管が狭くなったりすることによって血行が悪くなります。前述のように、血行不良は冷え性における原因の1つです。

このように、肥満は冷え性を起こす原因となります。そして、このような肥満は、食べ過ぎやビタミンB群の摂取不足、運動不足、ストレスなどによって起こります。前述のようにこれらはどれも、現代人に多い事象です。そのため、現代の日本では、昔に比べて肥満になっている人が多く、肥満が原因で冷え性になっている人も多いといわれています。

冷暖房設備の充実

現代の日本では、夏や冬などの厳しい気候であっても、快適に過ごしやすいです。というのも、現在はほとんどの家庭や職場などに冷暖房が備え付けられています。また、冷暖房設備の機能も年々進化しています。そのため、最新の機種では、昔のものに比べて、さらに暑さや寒さなどを感じにくいです。

ただ、このようにして外気による暑さや寒さなどを感じる機会が少なくなると、本来備わっている体温調節機能が低下しやすくなります。

例えば、現代の女性には「汗をかかない」という人が増えています。これは、冷房設備の普及によって、自ら放熱をする必要性が減少しているのが原因の1つです。

というのも、汗は体の体温を下げる働きを担っています。そのため、冷房設備が充実したところで過ごすことが多いと、「汗をかく」という能力が低くなりやすいです。

これと同様に、冬などの寒い季節に暖房の効いた部屋にいることが多いと、自ら熱を産生する必要性が低くなります。このようにして「熱を作らなくても良い」状況が続くと、体に備わっている「体を温める機能」が低下しやすいです。

また、冷暖房の効き過ぎなどによって、夏や冬などにおける「室内と外気の気温差」が大きくなると、自律神経が乱れやすくなります。というのも、前述のように、自律神経には体温を調整する働きがあります。

具体的には、自律神経は「体を温めるスイッチ」や「体を冷やすスイッチ」などを作動させることによって体温調整をしています。そのため、室内と外気の気温差が大きくなると、出入りのたびにこのようなスイッチの切り替えを行う必要性が生じます。

このようにして何度もスイッチを切り替え続けると、コントロールしている視床下部が疲れて、スイッチが切り替わりにくくなります。すると、体温調節がうまくいかなくなり、冷え性が起こりやすくなります。

このように、快適で便利な冷暖房設備は、人間に本来備わっている機能を低下させて冷えを起こしやすくします。そのため、「現代的な生活」を送っている人は、このような理由によって冷え性になりやすいといえます。

コーヒーや清涼飲料水などの飲み過ぎ

現代の日本では、冷たい飲料をいつでも手に入れることができる環境にあります。実際に、コンビニエンスストアやスーパーなどには冷えた飲み物が常備されています。また、さまざまな施設や街中などに設置されている自動販売機で扱われている飲み物のほとんどは、しっかり冷やされています。

当然のことながら、冷えたものを体内に入れると、その分だけ体が冷えやすくなります。そのため、飲み物を外で調達して飲むことが多いと、冷え性になりやすいです。

また、このように販売されている飲料の多くには、尿の量を増やす働きがあります。特に、カフェインの含まれているコーヒーやお茶、糖類をたくさん含んでいる清涼飲料水は、このような作用が強いです。

このような飲料を飲むことによって尿の量が増えると、その分だけ体が冷えやすくなります。というのも、尿は体の中で「温められた状態」になっています。そのため、尿を排泄すると、体内の熱が尿とともに放出されるため、体の熱が下がりやすくなります。

このように、市販されている飲み物の多くには、体を冷やす働きがあります。そして、現代では、このような飲料を常飲している人が少なくありません。

実際に、多くの人が、清涼飲料水やお茶などを水分補給のために飲んでいます。また、仕事などの前には、カフェインが含まれているコーヒーやエナジードリンク、栄養ドリンクなどを飲む人も多いです。そのため、このような飲料の多飲によって冷え性になっている人が多いといわれています。

このように、現代の日本では、冷え性になりやすい環境にあります。そのため、冷え性を改善したり予防したりするためには、冷たい飲料の飲み過ぎなどの生活習慣を意識して見直す必要があります。

冷えが原因で起こる不調

人間の細胞には、「活動に最適な温度」というものがあります。また、前述のように、体が冷えると血行が悪くなります。そして、血行が悪くなると、その分だけ細胞が栄養素・酸素不足に陥りやすくなります。そのため、冷え性になると、細胞の機能低下が起こりやすくなり、さまざまな不調が生じます。

そして、このような不調は、「冷えからくるもの」だと認識されないことが多いです。そのため、冷えが原因で起こっている不調は、「原因不明」とされやすいです。

このようなことから、健康的な体を維持するためには、「体が冷えるとどのような症状が起こるのか」をしっかり認識する必要があります。

アレルギー症状が起こりやすくなる

人体には、ウイルスや細菌などから身を守る仕組みである免疫が備わっています。そして、このような機能を担っている免疫細胞が正常に働くことによって、ウイルス・細菌が体内で増殖するのを防いでいます。

ただ、このような免疫細胞の働きが過剰になると、「本来身体に害のないもの」まで外敵と認識するようになります。このように、免疫細胞の判断ミスによって外敵とされた「害のない物質」を「アレルゲン」と呼びます。

このようにして免疫細胞がアレルゲンを「外敵」として認識すると、再び同じ物質が体内に侵入したときのために、アレルゲンを記憶します。具体的には、このアレルゲン専用の「IgE抗体」というタンパク質を作ります。

このようなIgE抗体は、皮膚や粘膜などに存在している「マスト細胞」の表面に張り巡らされます。そして、再び侵入したアレルゲンとくっつき、マスト細胞に「ヒスタミン」などの化学物質を放つ刺激を与えます。

このような化学物質が放出されると、放たれた部位に炎症が生じてさまざまな症状が現れます。例えば、鼻粘膜に炎症が起こると鼻づまりが起きます。また、目の粘膜に炎症が起こると、充血したり涙が止まらなくなったりします。

このように、アレルギーは、免疫細胞が正常な判断を下すことができなくなったときに起こります。このような免疫のエラーは、さまざまな原因によって起こります。そして、体の冷えは免疫システムの誤作動を起こしやすくする一因です。

というのも、免疫細胞には、体温が高いほど活動が高まるという性質があります。そのため、体温が低くなると、免疫細胞の働きが低下して正常に働きにくくなります。

すると、免疫システムのエラーが起こりやすくなり、アレルギーが発症しやすくなります。このようなことから、冷え性は「アレルギーを発症させたり悪化させたりしやすくする」ことがわかります。

便秘が起こりやすくなる

便秘は、腸内の細菌バランスが崩れることによって起こりやすくなります。というのも、腸内には、さまざまな種類の細菌が住み着いています。このような細菌の集まりは、顕微鏡で見ると花畑のように見えるため「腸内フローラ」と呼ばれています。

そして、このような細菌は、「善玉菌」や「日和見菌」、「悪玉菌」などに大別されます。これらの細菌は、「腸内」という限られた領域で生存競争を繰り広げています。そのため、善玉菌が増えると悪玉菌が減少する一方で、悪玉菌の勢力が強くなると善玉菌が減ります。

このような善玉菌は、免疫力を上げたり人体に必要な栄養素を作ったりなどの、人に有益な働きをします。これに対して、悪玉菌は、人体に毒となる物質を作り出すことが多いです。

そして、悪玉菌が作る有害物質は、腸の細胞にダメージを与えます。そのため、悪玉菌が増えてこのような有害物質がたくさん作られると、腸の動きが鈍くなって便秘が起こりやすくなります。

このような中、善玉菌は温度が高い場所で活発に働くのに対して、悪玉菌は低い温度でも活動できるという特徴があります。そのため、身体が冷えて腸内の温度が低くなると、悪玉菌が優勢になって便秘が起こりやすくなります。

肩こりが生じやすくなる

肩こりは、男女ともに悩んでいる人の多い症状です。このような「コリ」とは、筋肉が収縮したままの状態になっていることを指します。

というのも、腕力や脚力などの力を発揮するとき、筋肉は収縮しています。ただ、このような収縮は一時的なものであり、腕や脚などを休めると、筋肉は緩みます。

ただ、寒いところでは自然と体に力が入るように、体が冷えていると筋肉が縮みやすくなります。そして、このようにして縮む機会が多くなると、筋肉が縮んだままとなって緩みにくくなります。つまり、コリが生じるということです。

このようなことから、冷え性になると体にコリが生じやすくなることがわかります。

生理痛が起こりやすくなる

生理(月経)とは、妊娠しなかったことによって不要となった子宮内膜などが体外に排出される現象のことです。そして、このような子宮内膜などの排出は、子宮の筋肉が縮むことによって起こります。

このような中、前述のように体が冷えると筋肉が縮みやすくなります。そのため、冷え性になると、子宮の収縮が強くなることによって強い生理痛が生じやすくなります。

また、このような痛みを生じさせているのは、「プロスタグランジン」という物質です。そのため、このようなプロスタグランジンが多くなるほど、生理痛が重くなります。

このような中、前述のように体が冷えると血行が悪くなります。そのため、冷え性になると、血液で流されないことによってプロスタグランジンが子宮の周りに停滞しやすくなります。

このようにしてプロスタグランジンの影響を長く受けると、その分だけ痛みが増しやすくなります。そのため、冷え性になって血行が悪くなると、生理痛が重くなったり長引いたりしやすくなります。

がんも発症しやすくなる

がんとは、「異常となった細胞」が増殖を繰り返し、周りの組織を破壊していく病気のことを指します。このような異常な細胞は、「がん細胞」と呼ばれており、細胞が分裂ミスを起こすことによって生じます。

ただ、このような細胞の分裂ミスは、体内で日常的に起こっています。そのため、人間の体には、このようながん細胞を殺す仕組みが備わっています。具体的には、体内で生じたがん細胞は、免疫細胞によって排除されています。

ただ、前述のように、体が冷えると免疫細胞の働きが低下します。そのため、冷え性になると、免疫細胞によるがん細胞の除去が行われにくくなるため、がん細胞が生き延びてがんが発症しやすくなります。

青汁が冷えに効く理由

これまでに述べたように、冷え性はさまざまな不調を引き起こしやすくします。そして、青汁には、このような冷え性を予防したり改善したりしやすくするさまざまな成分が含まれています。

一方で、すでに述べたように、「青汁は体を冷やす効果がある」と認識している人は少なくありません。そのため、「冷え性予防のために青汁を飲まない」としている人が多いです。

そこで、以下に「青汁と冷え性の関係における真実」について解説し、青汁が冷え性に効く理由について述べていきます。

青汁は体を冷やすのか?

前述のように、「青汁は冷え性に悪い」と思っている人は少なくありません。これは、さまざまな記事やブログなどで、「青汁は体を冷やす効果がある」と書かれていることが多いためです。

ただ、結論からいって、青汁は冷え性の原因にはなりません。というのも、「青汁が体を冷やす」といわれているのは、「原料が生野菜であるから」とされているためです。

一般的に、生野菜を食べ過ぎると体を冷やすといわれています。そして実際に、無意識に生野菜を食べると体は冷えやすくなります。これは、生野菜は、サラダとして冷えたまま食べられることが多いためです。

当然のことながら、冷えたものを体内に入れると、体は冷えます。そのため、冷えたサラダを常食していると、体が冷えやすくなります。

これに対して青汁は、温度を調節して飲むことができます。当然のことながら、青汁を冷水に溶かして飲むと、体が内側から冷やされるため冷え性になりやすくなります。

ただ、青汁は常温の水やお湯などに溶かすこともできます。このようなことから、青汁は飲み方を間違えなければ、体を冷やすことはないことがわかります。

また、生野菜の多くは、「カリウム」という栄養素を含んでいます。このようなカリウムは水に溶けやすいという性質をもつため、茹でたり煮たりしていない生野菜には、カリウムが多く含まれています。

このようなカリウムには、尿の量を増やす作用があります。前述のように、尿の量が増えると、体が冷えやすくなります。そのため、カリウムをたくさん摂ると、体が冷えやすくなるとされています。

このような中、生野菜を原料としている青汁には、このようなカリウムが豊富に含まれています。そのため、「青汁は体を冷やす」と思われていることが多いです。

ただ、青汁を飲んでいる人のほとんどは、水代わりに青汁を飲んでいるわけではありません。青汁が飲まれる頻度は多くても一日3回程度であり、食事の回数と変わりません。また、これから青汁を飲もうとしている人であっても、水分補給目的に飲む人はまずいないことでしょう。

そのため、一般的な飲み方では、青汁によってカリウムを摂取しても、体を冷やすほどの摂取量にはなりません。むしろ、カリウムは現代人に不足しがちな栄養素であり、青汁によってカリウム補給をすることによって、冷え性改善などのさまざまな健康効果が期待できます。

というのも、カリウムには、水分代謝を促してむくみを解消したり、余分なナトリウム(塩分)を排出させたりする作用もあります。そして、むくみは肥満の原因になりますし、ナトリウムの摂り過ぎは動脈硬化を招きます。これらはどれも、体を冷やす要因となります。

このように、カリウムは体内のさまざまな機能を正常に保つために働いている栄養素です。そして、前述のように現代の日本人は、カリウムの摂取量が不足している傾向にあります。

というのも、カリウムは野菜に多く含まれている栄養素です。そして、すでに述べたように、現代の日本人は野菜の摂取量が少なくなりがちです。

そのため、現在の日本では、野菜不足によってカリウムの摂取量が足りなくなっている人が多いです。このようなことから、青汁は体を冷やすどころか、「日本人が不足しがちな栄養を補える飲料である」ということがわかります。

このように、慢性的な体の冷えは、これまでに述べたような「冷え性になりやすい生活」を習慣的に続けることによって起こるのであって、青汁によって生じるわけではありません。

このようなことから、ブログなどによる「青汁は体を冷やす」という記事は、正しい知識を持ち合わせていない人か、複合的な考え方ができない人が書いたものであるといえます。

青汁にはエネルギー作りを助けるビタミンB群が含まれている

前述のように、細胞が活動するためにはエネルギー源が必要不可欠です。そして、このようなエネルギーが不足して細胞の活動が行われにくくなると、身体が冷えて血行が悪くなりやすいです。

そして、このような細胞のエネルギー源は、食事による炭水化物やたんぱく質、脂質などによって補給されます。ただ、前述のように、これら栄養素を代謝するためには、ビタミンB群などの栄養素が必要です。

ただ、このようなビタミンB群は、ジュースやポテトチップスなどの、いわゆる「ジャンクフード」にはあまり含まれていません。そのため、このような食品は、食べてもエネルギーを作れないことから「エンプティ(空の)カロリー食品」と呼ばれます。

また、このようなエンプティカロリー食品を食べていなくても、ビタミンB群不足に陥っている人は少なくありません。というのも、一般的によく食べられる主食である白飯や小麦粉などは、精製されて皮が取り除かれています。

このような加工を行うと、食品中に含まれるビタミンやミネラルなどの栄養素がこの精製によって減少します。そのため、精製後の白飯や小麦粉などを多く食べると、これらに含まれる糖質がうまく代謝されずに身体がエネルギー不足になりやすくなります。

このような中、青汁にはさまざまな種類のビタミンBが含まれています。そのため、食事と一緒に青汁を飲むようにすると、摂取したエネルギー源が代謝されやすくなり、エネルギー不足による身体の冷えを防ぐことができます。

肥満を解消して冷えを改善する

前述のように、肥満は冷え性の原因となります。そして、このような肥満は、体が消費している以上のエネルギーを摂取することによって起こります。そのため、肥満を解消するためには、運動量を増やしたりエネルギーの摂取量を減らしたりする必要があります。

ただ、すでに述べたように、現代人の多くは運動不足になりやすいです。また、肥満になっていると運動が苦痛に感じやすいため、運動によって減量するためには、強い意志を必要とします。

さらに、すでに肥満になっている人には、摂取エネルギー量を減らすことも簡単ではありません。というのも、身体には「現状に慣れる」機能が備わっています。そのため、エネルギー源の摂取量が多い状況が続くと、体が「この状態がスタンダード」と判断します。

体がこのような判断を下した状態では、食事量を減らすと「エネルギー源不足」と判断します。すると、食事による満足感が起こりにくくなり、空腹感や食欲などが生じます。

そして、このような感覚のままにエネルギー源を摂取すると、肥満が解消されにくくなり悪化しやすくなります。そのため、食事量の制限によって肥満を解消するためにも、強い意志を必要とします。

ただ、減量のために強い意志をもつということは、誰にでもできることではありません。また、一般的には、痩せなかったからといって生活に困ることはありません。そのため、運動や食事制限などによって肥満を解消しようとすると、ダイエットが続かずリバウンドしやすくなります。

このような中、青汁には糖質や脂質などの吸収が抑えられやすくなる効果があります。これは、青汁には「食物繊維」が豊富に含まれているためです。

このような食物繊維は、人体で消化・吸収できません。そのため、食物繊維の多い食事を摂ると、糖質や脂質などのエネルギー源の吸収を「邪魔」してくれます。

具体的には、食物繊維は糖質や脂質などが消化酵素と触れるのを阻害します。そして、これら栄養素のほとんどは、消化酵素と触れなければ吸収することができません。そのため、糖質や脂質などとともに食物繊維を摂ると、これら栄養素が吸収されにくくなります。

このようにしてエネルギー源の吸収が抑えられると、その分だけ体にエネルギーを蓄えにくくなります。つまり、同じ量を食べていても、「体に取り入れるエネルギーの量が減少する=肥満を解消しやすくなる」ということです。

また、糖質が消化吸収されて血液中に流れ出ると、「インスリン」というホルモンが分泌されます。このようなインスリンは、血液中の糖が多いほど分泌量が多くなります。そのため、摂取した糖質が速やかに吸収されると、血液中に流れる糖の量が多くなるため、その分だけインスリンの分泌量が多くなります。

ただ、このようなインスリンには、体に脂肪をつきやすくしたり体に蓄えている脂肪を燃やしにくくしたりする作用があります。そのため、インスリンの分泌量が多くなると、太りやすくなって痩せにくくなります。

このような中、前述のように食物繊維は糖質を吸収しにくくします。そのため、糖質と食物繊維を一緒に摂ると、糖質の吸収スピードが緩やかになることによって血液中に流れる糖の量が少なくなりやすいです。

すると、インスリンの過剰な分泌が起こりにくくなるため、インスリンによる「太りやすい作用」が表面化しづらくなります。

このように、青汁に含まれている食物繊維には、肥満を防ぐさまざまな効果があります。そのため、青汁を習慣的に飲むと、肥満を防いだり解消したりしやすくなるため、冷え性の予防・改善効果が期待できるといえます。

血行改善に効く成分が含まれている

前述のように、血行が悪くなると、冷え性になりやすくなります。そして、このような血行不良は、運動不足だけではなく栄養不足によっても起こります。

というのも、血液がうまく循環するためには、血液の量が十分である必要があります。これは、同じサイズのホースを利用しても、水の量が少なくなると流れる勢いが減少するのと同じ現象です。そのため、血液が少なくなると、血液の流れる勢いが弱くなって血行が悪くなりやすくなります。

そして、血液が作られるためには水や脂質、タンパク質などさまざまな栄養素が必要不可欠です。また、酸素を全身に運ぶ役割を担っている「赤血球」が作られるためには、鉄や葉酸などの栄養素が必要です。

そのため、これら栄養素が不足すると、血液の「かさ」が減って血行が悪くなりやすいです。特に、鉄や葉酸などは、食事が偏ると不足しやすい栄養素です。

そして、このような鉄や葉酸などが不足して赤血球が作られにくくなると、全身の細胞に酸素が送り届けられにくくなります。このようにして細胞が酸素不足になると、細胞による熱の産生が行われにくくなるため、体が冷えやすくなります。

このような中、青汁には鉄や葉酸などの栄養素が豊富に含まれています。そのため、青汁を習慣的に飲むと、血行が改善されたり酸素の運搬が行われやすくなったりすることによって、冷え性改善の効果が期待できます。

さらに、前述のように、青汁に含まれている食物繊維には、脂質の吸収を抑える効果があります。このようにして脂肪が吸収されにくくなると、その分だけ血液中に脂肪が流れにくくなります。

すでに述べたように、血液中に脂肪が流れると、血液の粘度が上がることによって血行が悪くなります。そのため、青汁に含まれている食物繊維には、脂質の摂取による血流の悪化を防ぐ効果があるといえます。このようなことから、青汁は冷え性予防に効果的な飲料であることがわかります。

このように、青汁は体を冷やすどころか、冷え性の改善に役立つさまざまな成分が含まれています。そのため、冷え性を予防したり改善したりしたいのであれば、習慣的に青汁を飲むことをおすすめします。

そして、このとき、青汁は温かくして飲みましょう。そうすることによって、より体が温まりやすくなり、冷え性を予防・改善して不調を感じない健康的な日々を送れるようになるはずです。