人間は、食べ物に含まれている栄養で自分の体を作ることによって生きています。そのため、わたしたちが生きていくためには、このような栄養摂取が必要不可欠です。

これに対して野菜に含まれている食物繊維は、長い間「体に無益なもの」とされていました。ただ最近では、人体が健康的に生きていくためには食物繊維が必要であることがわかってきています。

そのため、厳密には栄養素の定義には含まれないものの、栄養素に近い働きを担っているという理由から、食物繊維は「第六の栄養素」と呼ばれることがあります。

このように、食物繊維は体の健康を維持するために摂取が推奨されている成分です。そして、食物繊維には、間接的にがんの発症を抑える働きもあります。

このような中、青汁には食物繊維が豊富に含まれています。そのため、青汁を飲むことで、間接的にがんの発症を予防する効果が期待できます。

そこで、以下にがんの発症メカニズムや食物繊維ががんの発症を予防する理由などについて解説していきます。

がんが発症するメカニズム

がんとは、異質となった細胞が異常な分裂を繰り返し、まわりの組織を壊していく病気のことをいいます。そして、このような細胞を「がん細胞」と呼び、がん細胞が形成する塊を「悪性腫瘍(がん)」といいます。

がん細胞は、「細胞の分裂エラー」によって発生します。具体的には、細胞内における「DNA」の一部が壊れた細胞が分裂すると、がん細胞が生じます。

というのも、人の体はさまざまな種類の細胞が正常に働くことによって成り立っています。そして、このような細胞には、分裂することによって組織の恒常性を保っているものが少なくありません。

具体的には、皮膚や肝臓、消化器官、骨などのさまざまな細胞は、一定周期で新しい細胞と入れ替わることによって機能を維持しています。そして、このような新しい細胞は、古い細胞が分裂することによって生まれます。

このような細胞分裂は、DNAをもとに行われます。DNAとは、細胞や人体などの「設計図」です。そのため、DNAが壊れると、「設計図が書き換えられた状態」となります。

さらに、このようなDNAのうち、特に「細胞分裂」や「細胞の自死」などに関する部分が壊れると、「これら機能が正常ではない細胞の設計図」となります。

このような設計図を元に細胞が形成されると、必要のないときに分裂する細胞となったり、死ぬべき場合においても自死しない細胞となったりします。つまり、がん細胞が発生するということです。

このようなことから、細胞におけるDNAのうち、特定の部分が壊れた細胞が分裂するとがん細胞が生じるということがわかります。そして、このようながん細胞が分裂し、数が増えるとがんが発症することになります。

がんと発がん性物質

前述のように、がんとはがん細胞が増殖することによって発症します。そして、このようながん細胞は、DNAに傷がつくことによって発生しやすくなります。

このようなDNAの傷は、さまざまな要因によって起こります。例えば、体内では「活性酸素」などの「フリーラジカル」が日常的に発生しています。フリーラジカルとは、まわりの組織における一部を奪う性質をもつ物質のことです。このような「まわりの一部を奪う作用」を「酸化」といいます。

このようなフリーラジカルは、細胞の代謝や免疫の働きなどによって発生します。これらはどちらも、人間の正常な活動には欠かせない働きです。そのため、フリーラジカルは「生きているだけで発生している」ということができます。

そして、このようなフリーラジカルは、細胞を酸化させてDNAを傷つけます。このようなことから、体内では日常的にがん細胞が発生しているということがわかります。

とはいえ、このようにしてがん細胞が生じても、必ずしもがんが発症するというわけではありません。これは、「ナチュラルキラー細胞」という免疫細胞が体内をパトロールし、がん細胞を見つけ次第すぐに殺しているためです。

ただ、当然のことながら、がん細胞の発生が多すぎると、ナチュラルキラー細胞によるがん細胞の無害化が追いつかなくなります。そのため、がんは、がん細胞の発生が多くなると発症しやすくなるといえます。

このような中、わたしたちのまわりには「発がん性物質」といわれる物質が多く存在しています。このような発がん性物質は、細胞のDNAを直接的に傷つけたり、フリーラジカルを放出したりすることによってがん細胞を発生させやすくします。

そのため、発がん性物質を取り入れる機会が多くなると、その分だけがん細胞が増えてがんが発症しやすくなります。このようなことから、がんの発症を防ぐためには、体内の発がん性物質をなるべく減らすことが大切であるということがわかります。

体内の発がん性物質が増える要因

前述のように、体内に発がん性物質が増えると、がんが発症しやすくなります。そして、発がん性物質は、外部から取り入れるだけではなく体内で発生することもあります。そのため、発がん性物質によるがんを予防するためには、さまざまな生活習慣に気をつける必要があります。

便秘

慢性的な便秘は、大腸がんの発症リスクを高めることがわかっています。これは、便秘になると腸内に有害物質が生じやすくなるためです。

というのも、腸内には100兆~1000兆個もの細菌が生息しています。このような細菌は、「善玉菌」や「悪玉菌」、「日和見菌」などに大別されます。

善玉菌は、食物繊維などをエサにして、人体が必要とするビタミンなどの成分を作り出しています。これに対して悪玉菌は、さまざまなものをエサにして、身体に有害な物質を作ります。

そして、これらの腸内細菌は、「腸内」という限られた生息域で生存競争を繰り広げています。そのため、善玉菌が増えると悪玉菌が減りやすくなる一方で、悪玉菌が増えると善玉菌が減少しやすくなります。また、日和見菌は、これらの細菌のうち、「勢力が強い方」に加担して活動をするといわれています。

このような中、前述のように善玉菌は食物繊維をエサとします。一方で、悪玉菌はタンパク質や脂質などのさまざまな物質を栄養とすることができます。そのため、このような栄養素を多く含む食事をすると、悪玉菌が優勢になりやすくなります。

このようにして悪玉菌が優勢になると、腸内に放出される有害物質の量が多くなります。このような有害物質の中には、細胞を変性させて壊す働きを持つものがあります。そのため、悪玉菌によって有害物質がたくさん作られるようになると、腸内の細胞が壊されやすくなります。

前述のように、がん細胞は、壊れた細胞が分裂することによって生じます。そのため、悪玉菌が増えて腸内環境が悪くなると、がん細胞が生じやすくなります。

そして、便秘になると、このような有害物質が長い時間腸内にとどまることになります。すると、その分だけ腸が有害物質の影響を受ける時間が長くなるため、がん細胞が生じやすくなります。

さらに、悪玉菌が優勢になると、腸内が有害物質の影響を受けることによって働きが低下します。すると、便を排出する能力が低くなって便秘になりやすくなります。

このようにして便秘になると、悪玉菌と便が触れる時間が長くなります。このような中、前述のように悪玉菌はさまざまなものをエサとすることができます。そのため、便秘になると、悪玉菌がさらに増えやすくなり、「便秘の悪循環」が生じて、がんの発症リスクが高くなります。

このようなことから、がんの発症を予防したいのであれば、便秘対策は必須といえます。便秘は、腸内環境の悪化だけではなく、食生活の乱れや冷え、ストレスなどによっても起こります。そのため、便秘を予防するためには、さまざまな生活習慣を見直すことが大切です。

油の摂り過ぎ

近年では、日本人の大腸がん発症数が増加の一途を辿っているといわれています。そして、このような大腸がん増加の原因の1つは、「食生活の欧米化」だとされています。

というのも、現代の日本では、昔に比べて食肉の消費量が増加しています。実際に、平成18年までは、食肉よりも魚の消費量の方が多かったのに対して、平成18年以降は逆転していることがほとんどです。

このようにして食肉を多く摂取すると、「飽和脂肪酸」の摂取量が過剰になりやすいです。このような脂肪酸は、摂り過ぎると大腸がんや乳がんなどの発症リスクが上がるとされています。これは、このような脂質の消化吸収を助ける働きのある「胆汁酸」の分泌量が増えるためと考えられています。

とはいえ、胆汁酸自体に発がん性があるわけではありません。ただ、このような胆汁酸は、腸内の悪玉菌によって代謝されて別の物質になることがあります。このようにして生じた物質を「二次胆汁酸」と呼びます。

そして、このような二次胆汁酸には、発がん性があることがわかっています。そのため、胆汁酸の分泌が多いとその分だけ作られる二次胆汁酸が多くなるため、がんの発症リスクが上がると考えられています。

さらに、現代の日本人は「食生活の欧米化」により、野菜や果物などの植物性食品の摂取量が低下しています。そして、これによって、欧米諸国より野菜の摂取量が少なくなっているという皮肉な事実があります。

実際に、2009年におけるアメリカ人一人あたりの野菜摂取量は、一日337gとなっています。これに対して、同データの日本人の野菜摂取量は、一日278gです。

このようにして野菜を食べる量が少ないと、食物繊維の摂取量が不足しがちになります。食物繊維とは、人体で吸収できない成分のことをいいます。そのため、食物繊維を摂ると、その分だけ便のかさが増えるため排便が起こりやすくなります。

また、食物繊維は人体で消化できないため、消化器官に刺激を与えます。すると、これら器官の動きが活発になって便の排出が促されます。

一方で、食物繊維が不足すると、便のかさが減ったり腸が動きにくくなったりすることによって便秘が起こりやすくなります。このようにして便秘が起こると、腸内に便が長く留まることになります。すると、腸内が二次胆汁酸の影響を受ける時間が長くなるため、がんが発症しやすくなります。

また、前述のように、便秘になると腸内細菌のバランスが悪玉菌優勢になりやすいです。このようにして悪玉菌が優勢になると、その分だけ二次胆汁酸が作られやすくなるため、がんの発症リスクが高くなります。

喫煙・飲酒の習慣

がんは、生活習慣によって発症のしやすさが異なる病気だといわれています。実際に、がんの多くは、生活習慣と密接に関連しており、「生活習慣病の1つである」とする専門家もいます。

例えば、日本における男性のがん死のうち、約40%は喫煙が原因であるという研究結果が出ています。また、喫煙習慣がある人は、ない人に比べて咽頭がんや喉頭がんなどの発症率が約3~5倍になるとされています。さらに、喫煙をすると、肺がんや食道がん、胃がんなど、さまざまながんの発症リスクも上がります。

このように、煙草の煙はがんを引き起こしやすくする大きな要因の1つです。これは、煙草の煙には、「多環芳香族炭化水素(たかんほうこうぞくたんかすいそ)」や「ニトロソアミン」など多くの発がん性物質が含まれているためといわれています。

このような発がん性物質の多くは、体内の酵素によって活性化して細胞内のDNAとくっつきます。そして、このようにしてDNAとくっついた物質は、「DNA付加体」と呼ばれます。

前述のように、DNAは「体の設計図」です。このようなことから、DNAに余計なものがくっつくということは、「設計図に余計な情報が加わる」ということになります。そのため、DNA付加体が生じた細胞が細胞分裂をすると、コピーされた細胞のDNAは「本来とは異なる設計図」となります。そして、前述のように、このようなDNAの変異は、がん細胞発生の原因となります。

このように、喫煙するとさまざまな発がん性物質を体に取り入れることになるため、がんが発症しやすくなります。そして、このような喫煙による発症リスクは、喫煙習慣のない人でも注意する必要があります。

というのも、近くでたばこを吸う人がいると、外に放出されている煙を吸うことによって間接的に喫煙している状態と同様になります。このような喫煙を「受動喫煙」といいます。

さらに、喫煙した人の呼気には、たばこの煙が含まれています。そのため、喫煙者が近くでたばこを吸わなくても、喫煙者と親しい間柄の人は、呼気に含まれる有害物質を吸い込むことによってがんを発症するリスクが高くなるといえます。

また、飲酒の習慣もがんの発症率を上げることがわかっています。というのも、お酒に含まれているアルコールである「エタノール」は、人間だけではなく、ほとんどの生物において有害な物質です。実際に、エタノールには、脂質を溶かしたりタンパク質を変性させたりする作用があります。

このような中、すべての細胞は、脂質の膜で覆われています。そのため、エタノールと細胞が触れると、細胞膜が溶けます。このようにして細胞の膜が失われると、細胞の内部がエタノールと触れることになります。すると、細胞内のタンパク質が、エタノールの影響を受けることによって変性して固まります。

そして、エタノールには、まわりから水分を奪って揮発しやすいという性質があります。そのため、細胞内部にエタノールが触れると、細胞の水分を奪って乾燥させます。つまり、エタノールが細胞と触れると、細胞が壊れやすくなるということです。

このようなエタノールの作用を利用したのが、消毒用エタノールです。消毒用エタノールは、細菌やウイルスなどの組織を、前述のような作用で壊すことによって消毒をしています。

このように、お酒に含まれているアルコールには、細胞にダメージを与える能力があります。そのため、大量の飲酒を継続して行うと、アルコールが触れる部位である口腔や咽頭、食道などにがんが発症するリスクが高くなります。

また、摂取したアルコールは、肝臓に運ばれて分解され、やがて体外へと排出されます。このとき、アルコールは「アルコール脱水素酵素」の働きによって、一旦「アセトアルデヒド」という物質に変えられます。そして、このようなアセトアルデヒドは、「アルデヒド脱水素酵素」の働きによって酢酸に分解され、体外へと排出されます。

ただ、日本人の約40%は、このようなアルデヒド脱水素酵素の働きが弱いとされています。このような人は、摂取したアルコールを酢酸に分解する能力が低いため、アセトアルデヒドが体内に蓄積しやすいです。

このような中、アセトアルデヒドには毒性があることが知られています。そのため、アセトアルデヒドが体内に蓄積すると、二日酔いなどの不快な症状が現れます。さらに、マウスを利用した実験では、アセトアルデヒドにはがんを引き起こす作用があることが明らかになっています。

そして、このようなアルコールの分解は、肝臓で行われます。また肝臓は、摂取した脂肪の分解も行っています。そのため、アルコールを飲みすぎると、肝臓がアルコールを分解するために脂肪の分解を後回しにします。

このようにして肝臓による脂肪の分解が遅くなると、脂肪が蓄積して脂肪肝になります。そして、このようにして脂肪肝となった状態でさらにアルコールを飲み続けると、細胞がダメージを受けて肝炎となります。ただ、肝臓は再生力の強い臓器であるため、このような状態になっても、休息を与えると回復します。

ただ、大量の飲酒を毎日行うなどして肝臓の回復力が追いつかなくなると、肝臓の細胞が変性して繊維状になり、肝線維症となります。そして、これが進行して肝臓が硬く変化した状態を、「肝硬変」といいます。そして、このような肝硬変は、肝臓がんへと進行することが珍しくありません。

このように、飲酒の習慣は、がんの発症リスクを高めます。さらに、飲酒をしている際の喫煙は、がんの発症リスクを大きく上げることがわかっています。実際に、喫煙習慣がある人のうち、一日2~3合のお酒を飲む人は、たばこを吸わない人に比べてがん発症リスクが約2倍になるというデータがあります。

このような発症リスクの上昇は、メカニズムが正確に解明されているわけではありません。ただ、体内でアルコールを処理するアルコール脱水素酵素には、たばこの煙に含まれる発がん性物質を活性化させる作用があるためと考えられています。

このように、喫煙や飲酒などをする習慣がある人は、ない人に比べてがんの発症リスクが高くなります。そのため、がんを予防したいのであれば、これらの習慣を正すことが必要です。また、これら習慣をどうしてもやめられないのであれば、喫煙と飲酒を同時に行わないように工夫することが大切です。

肥満や痩せすぎ

前述のように、がんの発症には生活習慣が深く関与しています。そして、生活習慣によって起こる「肥満」も、がんの発症リスクを上げることがわかっています。

実際に、肥満の人は、「二次胆汁酸を作る性質のある腸内細菌」が増えることが研究で明らかになっています。前述のように、二次胆汁酸が増えると、その分だけがんの発症リスクが上がります。

さらに、閉経後の女性が肥満になると、乳がんや子宮体がんなどの発症リスクが上がるとされています。これは、閉経後における肥満の女性は、体内で不要なエストロゲンを作るためといわれています。

というのも、閉経前における女性の体では、卵巣からエストロゲンが分泌されています。そして、このようなエストロゲンの主に働きは、「妊娠に適した体作り」です。そのため、卵巣が仕事を終えたことによって起こる「閉経」を迎えると、エストロゲンの分泌量が大きく低下します。

ただ、このようなエストロゲンは、男性の体でも分泌されています。つまり、エストロゲンには、生殖に関すること以外の働きもあるということです。そのため、閉経後の女性であっても、少量のエストロゲンが分泌されています。

このような閉経後のエストロゲンは、脂肪組織や副腎などに存在している酵素の働きによって作られます。具体的には、このような酵素は、副腎から分泌される「アンドロゲン」というホルモンを作り変えてエストロゲンを生じさせます。

このような中、肥満になって脂肪組織が増えると、その分だけエストロゲンを作る酵素が多くなります。すると、体内に過剰なエストロゲンが生じるようになります。

このようにして体内のエストロゲンが多くなると、エストロゲンによる細胞を増殖させる作用が強く現れることがあります。というのも、前述のように、エストロゲンには「子供を育む体つくり」をする働きがあります。

具体的には、妊娠に備えて乳腺の発達を促したり、子宮内膜を厚くさせて赤ちゃんを迎える準備をしたりします。これらはどれも、エストロゲンが細胞の分裂を促すことによって起こる作用です。

このような作用は、細胞に存在している「エストロゲン受容体」にエストロゲンがくっつくことによって起こります。そして、乳房などの細胞におけるエストロゲン受容体は、閉経間近になると増えやすくなることがわかっています。これは、分泌量が低下するエストロゲンを少しでも有効に活用しようとする体の働きだといわれています。

ただ本来、乳房や子宮などは、子供を産み育てるための組織です。そのため、これら組織は、「生殖」というステージを卒業した状態である閉経後では、エストロゲンの作用を必要としません。

このような中、これまでに述べたような「他の発がん要因」があると、乳房の細胞ががん細胞となっていることがあります。このようにして生じたがん細胞がエストロゲンの影響を受けると、エストロゲンの細胞増殖作用によって異常に増殖しやすくなります。すると、がん細胞が悪性腫瘍を形成してがんを発症することになります。

そして、前述のように、閉経後に肥満になっていると、脂肪組織によって作られるエストロゲンの量が多くなります。そのため、閉経後の肥満は、エストロゲンが関与するがんの発症リスクを高めるといえます。

また、脂質や糖質などのエネルギー源を摂り過ぎると、肝臓に脂肪が溜まりやすくなって脂肪肝の発症リスクが高まります。前述のように、脂肪肝が進行すると、肝臓がんとなることがあります。そのため、高エネルギー食を続けると、がんの発症リスクが高くなりやすいといえます。

このように、肥満はがんの発症リスクを上げる要因になります。ただ一方で、日本のとある研究では、痩せすぎもがんの発症リスクを上げることがわかっています。

具体的には、BMI21未満やBMI30以上などの男性は、がんの発症率が高いという研究結果が出ました。特に、BMI19未満の男性におけるがんの発症率は、BMI23~24.9の人と比べてかなり高いということが判明しています。

BMIとは「肥満度」を表す指標の1つであり、「体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))」で計算されます。これによって算出された数値が18.5~25未満だと、普通体重となります。また、病気の発生しづらい「BMI22」が適正体重であるといわれています。

一方で、BMIが18.5より低いと「痩せ型」となり、25以上だと「肥満型」となります。そして、BMIの数値が普通体重の枠から離れるほど、痩せ度や肥満度などが高くなっていきます。

このようなことから、BMI19未満は適正体重よりも痩せている傾向にあり、BMI30以上はかなりの肥満型であるということがわかります。つまり、BMIがこのような数値になる人は、がんの発症リスクが高い可能性があるということです。

このように、体重が適正な範囲から離れると、その分だけがんの発症リスクが上がります。そのため、がんの発症リスクを低くしたいのであれば、BMIが23~25未満になるように体重管理を行うことが大切です。

青汁に含まれている食物繊維ががん発症リスクを下げる理由

前述のように、がんはさまざまな要因によって発症しやすくなります。そのため、がんを予防するのであれば、これら要因の対処を行うことが大切であるといえます。

このような中、青汁に含まれている食物繊維は、肥満や便秘などの「発症リスクを上げる要因」と予防したり解消したりする効果があります。そのため、青汁を習慣的に飲むことによって、間接的にがんの発症リスクが下がりやすくなるといえます。

そこで、以下に食物繊維ががんの発症リスクを下げる理由について述べていきます。

食物繊維には腸内環境を整える効果がある

前述のように、便秘はがんの発症リスクを上昇させます。また、便秘などによって腸内環境が悪化すると、悪玉菌が増加することによってがんが発症しやすくなります。そのため、このようなリスクを排除したいのであれば、腸内環境を整えることが大切といえます。

そして、腸内環境の悪化における代表的な原因の1つは、食生活の乱れです。というのも、すでに述べたように、悪玉菌はさまざまな物質をエサとすることができます。そのため、食事がタンパク質や脂質、糖質などの多い食品に偏ると、悪玉菌に多くのエサを補給することとなり、腸内環境が悪くなりやすいです。

さらに、このような栄養素はエネルギー源であるため、体内に吸収されやすいという特徴があります。そのため、これらを多く含む食品ばかり食べていると、便のかさが減って便秘になりやすくなります。

このような中、食物繊維は人体で吸収できない成分です。そのため、食物繊維を摂ると、そのほとんどが便となります。

また、水に溶けるタイプの食物繊維は、水をたっぷり含むという性質があります。そのため、摂取した水溶性食物繊維は、水を含んだ柔らかめの便となります。このようなことから、食物繊維には便のかさや水分量などを増やす働きがあることがわかります。

また、すでに述べたように、食物繊維には消化器官を刺激するため、排便を促す作用もあります。そのため、食物繊維の多い食事を摂ると、便秘を予防したり解消したりしやすくなります。

さらに、食物繊維は善玉菌のエサとなります。そのため、食物繊維の多い食事を摂ると、善玉菌が増えやすくなります。このようにして善玉菌の勢力が強くなると、それに圧されて悪玉菌の活動が抑制されやすくなります。

そして、前述のように、食物繊維は消化器官で吸収されない成分です。そのため、食事と一緒に食物繊維を摂ると、食事に含まれている脂質や糖質などが吸収されにくくなります。

というのも、食事中に含まれる脂質や糖質などは、そのままでは吸収できない大きさとなっています。そのため、このような栄養素などは、消化器官内で「消化酵素」と触れ、細かく分解されることによって吸収されます。

このような中、脂質などを含む食品と一緒に食物繊維を摂ると、このような栄養素が消化酵素と触れにくくなります。すると、脂質などの栄養素が、大きい状態のまま消化器官を通過しやすくなります。そのため、食事と一緒に食物繊維を摂るようにすると、食品中の脂質や糖質などの吸収を抑えることができます。

前述のように、このような栄養素の摂り過ぎは、腸内環境悪化の原因となります。このようなことから、食物繊維には、腸内環境を整えるさまざまな働きがあることがわかります。

そして、このような食物繊維は、植物に含まれている成分です。そのため、野菜の絞り汁である青汁には、たくさんの食物繊維が含まれています。

そのため、青汁を日常的に飲むようにすると、食物繊維をたくさん摂取することになるため、便秘が解消されたり腸内環境が良くなったりします。そして、便秘が解消されると、腸内における発がん性物質の発生が起こりにくくなるため、がんが発症しにくくなります。

このようなことから、食物繊維が豊富な青汁には、間接的に発がん性物質の発生を抑える作用があるといえます。

食物繊維には肥満を予防・解消する効果がある

すでに述べたように、体重が標準ではない人は、普通体型の人に比べてがんの発症リスクが高いとされています。そのため、がんの発症リスクを下げるためには、痩せ過ぎたり太り過ぎたりしないことが大切です。

とはいえ、一般的には、痩せ過ぎにおける原因の多くは過剰なダイエットです。そのため、このような人は、食事をしっかり摂ることによって、痩せすぎによるガン発症リスクを排除することができます。

また、何らかの理由で食事が摂れないことによって痩せ過ぎているのであれば、深刻な身体症状の原因となるため、専門医にかかる必要があります。そして、このような人は、病院で治療していることが多いです。

これに対して、太り過ぎている人は、「身体に悪い」ということは認識していながらも、対処できていない人が少なくありません。また、現代日本では、肥満である人が少なくないのもかかわらず、これを治療するために病院にかかるケースはそう多くありません。そのため、結果として肥満を放置することになっている人は多いです。

このような中、青汁には食物繊維が豊富に含まれています。そして、肥満を予防したり解消したりするためには、このような食物繊維をしっかり摂る必要があります。

というのも、前述のように、食事と一緒に食物繊維を摂ると、脂質や糖質などを吸収しにくくなります。すると、その分だけカロリーを吸収しないことになるため、太りづらくなります。

また、このようにして糖質の吸収が抑えられると、体に脂肪が付きにくくなったり食べすぎてしまったりすることを防ぐことができます。というのも、血糖値が急上昇すると、その分だけ「体に脂肪を蓄える作用のあるホルモン」の分泌量が多くなるためです。

また、このようにして高くなった血糖値は、ホルモンの働きによって急低下します。すると、脳が血液中の糖が低下したことを「エネルギー不足による現象だ」と判断して「空腹感」を引き起こします。このように、血糖値の乱高下は、肥満を起こす原因となります。

このような血糖値の乱高下は、摂取した糖質の吸収スピードが早いほど起こりやすくなります。このような中、食物繊維の摂取によって糖質の吸収が抑えられると、血液中に糖が流れ出るスピードが遅くなります。

すると、摂取した糖が徐々に血液へと流れていくため、血糖値の急上昇や急降下などが起こりにくくなります。そのため、食物繊維の多い食事を摂ると、脂肪が蓄積しにくくなったり食欲が安定したりしやすくなります。

また、前述のように、食物繊維には便秘を解消したり予防したりする効果もあります。そして、このような便秘は、肥満の原因となります。

というのも、便秘になると、その分だけ腸内に便が長く留まることになります。すると、便に含まれているエネルギー源が腸壁から吸収されて、摂取カロリー量が多くなります。そして、多くの人が知っているように、カロリーの摂り過ぎは肥満の原因となります。

このように、青汁に含まれている食物繊維には、肥満を改善したり予防したりする効果があります。そのため、食事と一緒に青汁を飲むようにすると、太りづらくなるため、肥満によるがん発症を抑えることができます。

食物繊維は間接的に発がん性物質の摂取を抑制する

前述のように、青汁に含まれている食物繊維には、血糖値の乱高下を防いで空腹感を起こしにくくする作用があります。このようにして食欲が落ち着くと、その分だけ余分な食品を食べなくなります。

すると、がん発症リスクを上げるとされている脂質や加工品などに含まれる発がん性物質を摂る機会が減少します。これらの摂取量が減ると、その分だけがんの発症リスクは下がりやすくなります。

また、このようにして食事の量や間食などが減ると、「環境ホルモン」を体内に摂り入れる機会も減少します。環境ホルモンとは、正確には「内分泌かく乱物質」と呼ばれ、体内でホルモンのような働きをする化学物質のことをいいます。そして、このような環境ホルモンには、人体にさまざまな悪影響があります。

というのも、前述のように、体内ではさまざまなホルモンが分泌されており、これによって人体の恒常性が保たれています。このような中、環境ホルモンが体内に入ると、環境ホルモンが「本来のホルモンの代わり」として働きはじめます。

ただ、当然のことながら、環境ホルモンは人体に存在しているホルモンとは異なります。そのため、環境ホルモンが体内に入ると、人体におけるホルモンの働きが阻害されやすくなります。

また、通常、体内のホルモンは「必要な時」に分泌されます。そのため、環境ホルモンが人体のホルモンの「代わり」をし始めると、本来ホルモンの働きが必要のないときやホルモン分泌量が十分なときなどにも環境ホルモンによる作用が生じるため、体にさまざまな症状が現れやすくなります。

例えば、環境ホルモンの中には、「エストロゲン様作用」をもつものがあります。このような環境ホルモンは、体内入るとエストロゲンとして働き始めます。すると、身体は「過剰にエストロゲンが分泌された状態」と似た反応を起こします。

そして、前述のように、多すぎるエストロゲンは、がんの発症リスクを上げる要因となります。つまり、環境ホルモンは、発がんの要因になりえるということです。

このような環境ホルモンは、プラスチック製品などの人工物に多く含まれており、「油に溶けやすい」という性質をもちます。そのため、プラスチック製品と油を使った料理が触れると、プラスチック製品に含まれる環境ホルモンが食品中に溶け出すことがあります。

このような中、食物繊維を多く摂ると、過剰な空腹感が起こりにくくなるため、このような食品を摂る機会が減少します。また、前述のように、口から体内に入った環境ホルモンの多くは、油に溶けた状態になっています。

そして、食物繊維には、このような油の吸収を抑える働きがあります。そのため、食物繊維は、消化器官内に入った環境ホルモンを吸収しにくくするといえます。

このようなことから、食物繊維が豊富に含まれている青汁を飲むと、発がん性物質の摂取を抑えやすくなることによってがんの発症リスクが減りやすくなるといえます。

このように、青汁などに含まれている食物繊維には、間接的にがんの発症を予防する効果があります。そのため、青汁を飲むと、がんが発症しにくくなることが期待できます。

ただ、前述のように、がんの発症はさまざまな要因が複雑に絡み合うことによって発症します。また、食物繊維は、がん細胞へ直接的に作用するわけではありません。そのため、食物繊維をしっかり摂っていても、他のがん発症要因があれば、がんが発症しやすくなります。

とはいえ、食物繊維には「がんを発症させやすくする要因」を解消させたり予防したりする効果があります。そのため、がんの発症リスクを下げたいのであれば、青汁を習慣的に飲むことをおすすめします。そうすることによって、健康的な日々を長く送れるようになるはずです。