青汁には、身体を健康に導く作用がたくさんあります。例えば、青汁を常飲すると、肌荒れの予防や解消、ダイエットなどの美容効果が期待できます。また、青汁には、がんや高血圧などの病気を防ぐ効果があることもわかっています。

そして、青汁は、生活習慣病の1つである「糖尿病」に対しても良い働きをすることが明らかになっています。

そこで今回は、「糖尿病と青汁の関係性」について解説します。

糖尿病とは

糖尿病は、日本でも多くの人が悩んでいる病気です。実際に、2015年のデータでは、成人した日本人のうち1144万人が「糖尿病を発症している、もしくは糖尿病が強く疑われるという人」であるとされています。また、同データでは、糖尿病である可能性が高い人は1223万人とされています。

そのため、このような「糖尿病予備群」と含めると、日本人の約18%が「糖尿病を患っている、もしくは糖尿病リスクが高い」人であるとなります。このようなことから、糖尿病は日本人における国民病の1つであるといえます。

糖尿病とはどのような状態をいうのか

糖尿病では、読んで字のごとく、「尿に糖が出る」という症状が現れます。また、糖尿病では「尿の量が増える」という症状も起こります。そのため、糖尿病は、多尿症の原因を探ったことによって発見された病気といわれています。

具体的には、イギリスの医師が、1600年台にヨーロッパで頻出していた多尿症の原因解明を目的に、多尿症患者の尿に含まれている成分を突き止めようとしていました。

この医師は、研究中に尿から甘い匂いがすることに気付き、尿を舐めてみました。すると、本来甘くないはずの尿が甘味を呈していることがわかり、多尿症患者の尿に糖が含まれていることが判明しました。そして、これがきっかけとなり、研究が進んで糖尿病が発見されたといわれています。

このように、通常、尿に糖が含まれることはありません。これは、糖が人間にとって重要なエネルギー源であるためです。

というのも、腎臓は血液中の老廃物を濾し取って尿のもととなる「原尿」を作ります。そして、このような原尿は、尿細管などを経由して膀胱へと送り込まれていきます。

ただ、このような原尿は、大人では一日に180リットルもの量が作られます。また、原尿には、血液に含まれていた糖やアミノ酸などの有用な栄養素が含まれています。

このような原尿をそのまま排出すると、脱水症状が起こったり体に必要な栄養素が不足したりします。そのため、原尿に含まれる水分や栄養素などは、尿細管などで再度吸収されて体内に戻っていきます。

このとき、血液中に大量の糖が含まれると、尿細管などが糖を吸収しきれないことがあります。このようにして、原尿中における糖の再吸収がきちんと行えなくなると、尿中に糖が排出されることになります。このようなことから、「尿から糖が検出される」ということは、「血液中に糖が多い状態である」ということがわかります。

このような「血液中における糖の値」は「血糖値」と呼ばれます。つまり、糖尿病は、「血糖値が異常に高くなっている状態である」ということです。

このようにして血糖値が慢性的に高い状態が続くと、血管や神経などにダメージが蓄積されて、さまざまな合併症を引き起こす原因となります。そのため、糖尿病を放置すると、取り返しのつかない症状が発生することがあります。

糖尿病が発症するメカニズム

前述のように、糖尿病とは「血糖値が異常に高くなった状態」のことを指します。ただ、「血糖値の上昇」という事象自体は、健康的な体でも常に起こっています。

というのも、人が身体を動かすためには、各細胞を活動させるためのエネルギーが必要です。そして、このようなエネルギーは、食べ物から体内へ摂り込んだ糖質や脂質、タンパク質などの「3大栄養素」を元に作られます。

このような栄養素は、それぞれ「燃やされ方」が異なります。そのため、糖質や脂質などの3大栄養素は、それぞれ「エネルギーになる早さ」や「エネルギーを生み出す能力」、「エネルギー源として使用される細胞」などが異なります。

そして、このような3大栄養素のうち、糖質はさまざまな食品に含まれており、「エネルギーになるのが早い」という性質があります。このような糖質は、食品として摂取した後、消化器官内で消化・吸収されてエネルギー源となります。

このようにして吸収されてエネルギー源となった糖は、全身の細胞に届けられるために、血液中へと流れ出ます。このとき、「糖が血液に流れる」ということは、「血糖値が上がる」ということです。

そのため、糖質が含まれる食物を摂取すると、糖が全身に運ばれるために血液中に流れ出ることによって血糖値が上がります。つまり、一般的な食事を摂ると、血糖値が上がるということです。

ただ、このような血糖値の上昇は、一時的なものです。というのも、血液中の糖が増えると、膵臓のβ細胞がこの状況を察知して「インスリン」というホルモンを分泌し始めます。

このようなインスリンには、血液中の糖を細胞に取り込ませたり、肝臓や筋肉などに取り込ませて「貯蔵糖」の合成を促進させたりする働きがあります。そのため、インスリンが働くと、血液中の糖が細胞や筋肉などの「血液外」へ移動するため、血糖値が下がります。

ただ、このようなインスリンがうまく働かなかったり、インスリンの分泌量が低下したりすると、血糖の取り込みが行われにくくなります。すると、血液中の糖が異常に増えたり、血糖値が高い状態が慢性的に続いたりします。

また、血糖値の上昇は、さまざまなホルモンの影響によっても起こります。例えば、ストレスが生じたときに分泌される「コルチゾール」は、血糖値を上げる代表的なホルモンの一種です。コルチゾールには、血糖値を上げることによって体を臨戦態勢に整える作用があります。

というのも、血液中の糖が増えると、その分だけ脳や筋肉などがエネルギー源である糖を受け取りやすくなります。そのため、コルチゾールによって血糖値が上がると、身体のパフォーマンスが一時的に向上して、ストレスが生じている環境に対応しやすくなります。

このように、血糖値の上昇は、食事やホルモンの影響などさまざまな要因によって起こります。一方で、血糖値を下降させることができる物質は、インスリンのみです。そのため、インスリンの働きや分泌量などが低下すると、上がった血糖値が下がりにくくなります。

そして、前述のように、「糖尿病」とは血糖値が異常に高い状態を指します。このようなことから、糖尿病の主な発症原因は、インスリンの働きが悪かったりインスリンの分泌量が足りなくなったりすることであることがわかります。

糖尿病の症状

糖尿病は、自覚症状が起こりにくい病気として有名です。というのも前述のように、糖尿病とは血糖値が異常に高い状態のことをいいます。

そして、血糖値は、糖尿病を患っていなくても高くなります。つまり、わたしたちは全員、病気をしていなくても血糖値が高い状態を日常的に経験しているということです。そのため、ほとんどの人は、「自分の血糖値が高い状態である」と自覚することはできません。

また、インスリンは、人間の無意識下で分泌されるホルモンです。そのため、インスリンの働きや分泌量などを意識して調整したり、自覚したりすることは不可能です。

とはいえ、血糖値が高い状態が続くと、その分だけ糖が尿と一緒に排出されやすくなるため、尿の量が増えます。また、このようにして多尿となると、体内の水分が足りなくなるため、のどが渇きやすくなります。そのため、糖尿病になると、このような「多尿」や「口渇・多飲」などの症状が起こります。

ただ、このような症状は、利尿作用のある飲料や甘みの強い飲み物などを飲むことによっても生じます。そのため、お茶やコーヒー、清涼飲料水などを常飲していると、多尿・多飲の状態が普通となり、糖尿病による症状であることを自覚しにくいです。

また、糖尿病を発症すると、糖が細胞などに取り込まれにくくなることによって、疲れを感じやすくなります。そして、このようにして糖がエネルギー源として利用されにくくなると、糖の代わりにタンパク質や体脂肪などが燃やされていくため体重が減少していきます。

ただ、疲労感は、糖尿病以外でも生じる症状であり、慢性的に感じている人が多いです。また、体重の減少も、他人から指摘されるまで気付かない、という人は少なくありません。つまり、糖尿病によって疲労感や体重の減少などが起こっていても、「糖尿病が原因である」とは思わないケースが多いということです。

このように、糖尿病の症状は、自覚しにくいものが多いです。そのため、糖尿病は、発覚したときにはかなり進行しているということが少なくありません。このようなことから、糖尿病を防ぐためには、自らの体調変化を敏感に察知することとともに、定期的な検査を行うことが大切といえます。

糖尿病を起こしやすくする要因

前述のように、糖尿病はさまざまな原因によって発症します。また、このうち、生活習慣病とされている糖尿病は、インスリンが働きにくくなったりインスリンの分泌量が低下したりすることによって起こります。

そして、このようなインスリンの働きや分泌量などの低下は、生活習慣に大きく影響されます。そのため、糖尿病の発症を防ぐためには、糖尿病を起こしにくい生活を送ることが大切といえます。

そこで、以下に糖尿病を誘発しやすい生活習慣について述べていきます。

肥満

肥満とは、体に余分な脂肪がついた状態のことをいいます。このような脂肪は、「余分なエネルギー」が作り変えられることによって生じます。

というのも私たちの体には、もしものときに備えて、使用しなかったエネルギーを蓄える機能が備わっています。そのため、食事から摂取したエネルギーのうち、使い切れなかった分は脂肪に作り変えられて体に溜まります。

このような脂肪は、摂取したエネルギー量が消費エネルギー量を超えるほど作られやすくなります。つまり、肥満とは、体に余分なエネルギーを蓄えすぎた状態ということになります。

このような肥満は、人によって「起こりやすさ」に差があります。これは、「飢餓に強い遺伝子」を持っている人は、持っていない人に比べて、エネルギーを吸収して蓄えやすいという性質があるためです。

というのも、通常、飢餓が起こっているということは、食物を得ることが困難な状況であるということです。このようなことから、このような環境下では、少ないエネルギーで活動できる方が生き延びやすいことがわかります。

そのため、先祖が飢餓を経験していると、子孫が「飢餓に強い遺伝子」を持っている可能性が高くなります。そして、このような遺伝子を持っていると、少ないエネルギー源でも生きていける体になります。

また、胎児期に母体が飢餓を経験していると、胎児が「飢餓に対抗できる体質」になることがわかっています。これは、胎児が「母体から送られる栄養が足りない状況」に順応するためです。

そして、母体が飢餓を経験していなくても、双子や三つ子などの多胎妊娠の場合、子供が「飢餓に強い体質」になりやすいです。これは、多胎妊娠になると、胎児が受け取れる栄養が少なくなりやすいためです。

というのも、妊娠をすると、ホルモンの影響で栄養の吸収能力が上がったり血液の量が増えたりします。ただ、当然のことながら、多胎妊娠をしたとしても血管の太さや数、消化器官の数などが増えるわけではありません。

そのため、母体が吸収できる栄養や血液中に流れる栄養などの量には限界があります。

このような中、胎児は母体の血液を介して栄養を受け取っています。そのため、おなかの中における胎児の数が多くなるほど、胎児における「栄養の取り分」は少なくなりやすいです。

そして、このようにして胎児期に慢性的な栄養不足を経験すると、この状況に順応するために「省エネ体質」になることがあります。つまり、「飢餓に強い体質」になるということです。

ただ、このような体質になるということは、「生きていくために必要なエネルギー量」が少ないということになります。このようなことから、飢餓に強い体質の人は、「自身に適したエネルギー摂取の量」は少ないことがわかります。

そして、日本には、このような体質の人が多く存在しているといわれています。そのため、日本人は、欧米人などに比べて太りやすい傾向にあります。

このような中、現代の先進国は食べ物にあふれています。また、日本ではコンビニエンスストアやファストフード店などの普及によって、24時間食べ物を得られる環境が当たり前になっています。

さらに、住宅街などにも設置されている自動販売機では、砂糖が添加された飲み物が多数販売されています。そして、このような飲料によって水分補給を行っている人は少なくありません。

つまり、現代の日本は、「摂取カロリーが過剰になりやすい環境にある」といえます。

このような状況は、「飢餓に対抗することができる体質の人」にとっては、肥満リスクを高める要因になります。そのため、現代においては、このような体質は生きていく上で不利になっているといえます。

とはいえ、前述のように、肥満は「エネルギーを溜め込みすぎること」によって起こります。そのため、肥満になりやすい体質の人であっても、摂取したエネルギーを余さないような生活を送ると、肥満にならなかったり、肥満を解消できたりします。

このようなことから、肥満は、生活習慣に依存する症状であるということがわかります。

そして、前述のように、肥満は糖尿病の発症リスクを上げる代表的な要因の1つです。これは、過剰に増えた内臓脂肪からは、「インスリンの働きを悪くする物質」が分泌されるためです。

また、このような物質には、「アディポネクチン」という物質の産生を抑制する作用があります。アディポネクチンとは、正常な脂肪細胞から分泌される物質であり、インスリンの働きを助けたり脂肪の燃焼を促進したりする働きがあります。

そのため、内臓脂肪が増えると、分泌される物質によってインスリンの働きが悪くなる上に、インスリンの働きを良くするアディポネクチンが分泌されにくくなるため、糖尿病の発症リスクが上がりやすくなります。

さらに、肥満が慢性化すると、体は「肥満である状態が通常」と認識するようになります。すると、無意識のうちに肥満状態を維持しようとして、食べる量が増えやすくなります。

このようにして摂取する食事の量が増えると、その分だけ糖質の摂取量も増加しやすいです。すると、糖質が分解されて生じる血液中の糖も増えやすくなります。

そして、前述のように、このような状態が続くと、インスリンの効き目が弱くなったりインスリンの分泌量が少なくなったりします。すると、血糖値が下がらなくなって糖尿病が発症することになります。

このように、肥満になると、糖尿病が発症するリスクが高くなります。そのため、現在太り気味な人は、適正体重に戻す生活習慣を心がける必要があります。

また、前述のように、現代日本では摂取カロリーが過剰になりやすい環境にあります。そのため、肥満は、油断すると誰にでも起こる症状といえます。このようなことから、現在太っていない人であっても、体脂肪の増加には十分に注意する必要があります。

運動不足

2型糖尿病を発症すると、まず最初に行われるのが生活習慣の改善です。このとき、糖尿病治療における生活習慣の改善は、「運動療法」と「食事療法」の2面から行われます。

というのも、すでに述べたように、糖尿病におけるリスク要因の代表的なものの1つは肥満です。

そして、このような肥満は、「運動をしていない」か「食べすぎているか」のどちらか、もしくは両方によって起こります。このようなことから、肥満による糖尿病リスクを下げるためには、「運動すること」と「食生活を正すこと」が大切であることがわかります。

また、これら生活習慣のうち、運動には、血糖を下げたりインスリンの効き目を改善したりする働きがあることがわかっています。これは、運動をすると、筋肉などのエネルギー消費量が増加するためです。

このようにしてエネルギーの消費量が増えると、その分だけ筋肉などがエネルギー源を摂り込む必要が生じます。そのため、運動をすると、血液中の糖が利用されやすくなったりインスリンの効き目が改善されたりしやすくなります。

このように、運動することは糖尿病の予防や改善などに有効に働きます。一方で、運動不足になると、エネルギーの消費量が落ちるため、血糖値が下がりにくくなります。このようなことから、運動不足は糖尿病の発症リスクを増大させることがわかります。

実際に、運動不足の人は、定期的に運動している人に比べて約35%糖尿病になるリスクが高いといわれています。

また、定期的な運動をしていない人のうち、通勤・通学時の際に歩く時間が短かったり、歩行速度が遅かったりする人は、さらに糖尿病発症率が高くなることがわかっています。つまり、運動量が少なくなるほど、糖尿病が発症しやすくなるということです。

このように、日常的な運動量の不足は、糖尿病が発症するリスクを増大させます。そのため、糖尿病を防ぎたいのであれば、意識して体を動かすことが大切です。

食生活の乱れ:糖質の過剰摂取

前述のように、糖尿病を発症すると、運動療法と食事療法が行われます。このようなことから、食事の質は糖尿病に大きく関与しているということがわかります。

また、日本人を含めたアジア人の多くは、欧米人よりもインスリンの分泌能力が低いということがわかっています。そのため、食生活が欧米化している現代では、食事によって糖尿病を発症する人が多いといえます。

実際に、糖質の多い食事を摂ると、その分だけインスリンの分泌量が減少して糖尿病が発症しやすくなるということは、前に述べたとおりです。そのため、栄養バランスが糖質に偏った食事を摂ることが多いと、糖尿病が発症しやすくなります。

そして、現代日本における一般的な食事は、糖質を過剰に摂取しやすい傾向にあります。というのも、糖質は、摂取後すぐにエネルギーとなるため、美味しく感じやすいです。

実際に、甘いお菓子は多くの人が好きな食品であり、毎日食べている人は少なくありません。また、白飯やパン、麺類などの主食は、ほとんどの人が毎食食べています。

さらに、一般的に、出生後初めて口にするものは母乳です。そして、このような母乳に含まれる栄養素のうち、もっとも多く含まれているのは糖質です。つまり、糖質は、乳児期の頃から慣れ親しんだ味であるということです。

このような中、飲食店のメニューやコンビニエンスストアなどで販売されている食品などは、食べてくれる人がいなければ商売になりません。そのため、このような食品には、美味しいと感じやすい糖質が多く含まれていることが多いです。

実際に、コンビニエンスストアの棚には、おにぎりやパン、カップラーメンなどが多く陳列されています。これらの食品は、どれも栄養分が糖質に偏っています。

そのため、食事をコンビニエンスストアや外食などで済ませることが多いと、糖質の摂取量が多くなりやすく、糖尿病にかかりやすいです。

また、現在は、食べ物だけではなく、飲み物にも大量の糖質が含まれています。

例えば、水分補給に利用されやすい清涼飲料水には、1本(500ml)あたり角砂糖10~15個程度の糖が含まれています。また、甘い缶コーヒー1本(190ml)あたりに含まれている糖は、角砂糖5個に相当します。

このように、一般的に飲まれている飲料には、多くの糖が添加されています。そのため、このような飲料を飲む機会多い人は、糖質を過剰に摂取しやすく、糖尿病リスクが高いことがわかります。

このように、現代の日本人は、糖質を過剰に摂取しがちな傾向にあります。そのため、糖尿病の発症を防ぎたいのであれば、食事の質や飲料の種類などに気をつける必要があります。

食生活の乱れ:吸収しやすい糖質の摂取

前述のように、現代の日本は、糖質を過剰に摂取しやすい環境にあります。さらに、一般的によく食べられている糖質食品は、糖尿病リスクを上げやすいという性質をもちます。

というのも、糖質の多い食品の中でも、パンやパスタ、うどんなどに代表される小麦粉製品や白米・もちなどは、食後の血糖値をあげやすいという特徴があります。これは、このような食品は、精製されることによって吸収しやすくなっているためです。

栄養が吸収しやすいということは、その分だけ糖質の吸収スピードが早いということです。そのため、このような食品を摂取すると、食後すぐに糖が血液中に流れ、高血糖となります。

そして、このような状況は、インスリンの機能や分泌量などに大きく影響を与えるため、糖尿病の発症リスクを上げることになります。

さらに、ケーキやチョコレート、飴などの甘いお菓子には、大量の砂糖が使われています。そして、このような砂糖は、小麦粉や白米などに含まれるデンプンよりも「小さい形の糖」です。

そのため、砂糖は、デンプンよりも吸収されやすく、血糖値を上げやすいです。このようなことから、甘いお菓子は、白米やパンなどよりも糖尿病リスクの高い食品であることがわかります。

そして、清涼飲料水や市販のゼリーなどに含まれている「果糖ぶどう糖液糖」は、血糖値を上げやすくするAGE(終末糖化産物)を産生しやすくするという作用があります。

というのも、果糖ぶどう糖液糖とは、「果糖」と「ぶどう糖」が混ざった状態の液体のことです。そして、果糖やぶどう糖などは、「もっとも小さい糖」です。そのため、これら糖は、吸収するための「消化作業」を必要とせず、体内に入るとすぐに吸収されます。

前述のように、吸収されたぶどう糖は、血液中に流れて血糖値を上げます。また、果糖は血液中には流れない一方で、中性脂肪として蓄えられやすいという性質があります。そのため、果糖を摂り過ぎると太りやすくなり、糖尿病リスクが上がることになります。

このように、現代の日本では、吸収されやすい糖質を摂取している人が多いです。そして、このような食習慣は、糖尿病の発症リスクを上げる要因となります。そのため、糖尿病を予防したいのであれば、摂取する糖質の種類にも着目することが大切といえます。

食生活の乱れ:野菜摂取量の不足

野菜は、ほとんどの人が「健康維持のために摂る必要がある食材だ」と認識しています。ただ、現代的な食事では、野菜の摂取量が少なくなりがちです。

というのも、子供の多くが野菜を嫌うように、野菜は本来美味しく感じられにくいです。そのため、美味しいと感じられる必要性が高い外食や惣菜などには、野菜があまり含まれていません。

また、自炊する習慣がある人であっても、一人暮らしや二人暮らしなどの世帯人数が少ない場合は、購入した野菜を使い切れないことが多いです。そのため、腐らせることを回避するために、野菜を購入しないという選択をする人が少なくありません。

さらに、野菜を生サラダで補給しようとすると、野菜の摂取量が足りなくなりやすいです。というのも、生の野菜は、更に盛り付けたときの「かさ」が多いため満足感が得やすいです。すると、野菜をたくさん食べたつもりでいても、実際には必要量を満たしていないということになりやすいです。

このように、現代の日本人は、野菜の摂取量が不足しがちです。実際に、国の指針では、一日における野菜摂取量の目標を350gとしていますが、実際における一日の野菜消費量は278gです。

このようにして野菜の摂取量が足りなくなると、食物繊維の摂取量が不足しやすくなります。

食物繊維とは、植物性食品に含まれている人体で消化・吸収できない成分のことをいいます。そのため、食物繊維の多い食事を摂ると、糖質の吸収が抑えられて食後における血糖値の急上昇を防ぎやすくなります。

というのも、食物に含まれている糖質や脂質などにおける栄養素のほとんどは、人体で吸収するには大きすぎる状態となっています。そのため、このような栄養素を吸収するためには、「消化」することによって細かく分解される必要があります。

このような消化は、栄養素が消化酵素と触れることによって行われます。そのため、栄養素が消化酵素と触れにくくなると、その分だけ栄養素を吸収しづらくなります。

このような中前述のように、食物繊維は人体で消化・吸収できない成分です。そのため、食物繊維が多い食事を摂ると、糖質などの栄養素が消化酵素と触れにくくなることによって吸収されづらくなります。

このようにして糖質の吸収スピードが穏やかになると、その分だけ食後における血糖値の上昇が緩やかになります。そのため、食物繊維が含まれている野菜や果物などには、血糖値の急上昇を抑えて糖尿病を発症しづらくする効果があるといえます。

一方で、野菜の摂取量が不足すると、摂取した糖質がすぐに吸収されやすいため、血糖値が上がりやすくなります。そのため、野菜が少ない食事を摂ることが多いと、糖尿病が発症するリスクが高くなります。

このようなことから、糖尿病の予防や改善には、野菜を積極的に食べることが必要であるといえます。

食生活の乱れ:摂取する脂質における種類の変化

また、一般的に、現代における日本の食事は欧米化しているといわれています。実際に、国の調査では、1965年における国民1人あたりの食肉購入量が約6kgだったのに対して、1979年には約12kgにまで増加しています。

そして、その後の国民一人あたりの食肉購入量は、年間12kg台で推移しています。このようなことから、日本人における食肉の消費量は、昔に比べて増えていることがわかります。

一方で、国による同様の調査では、国民一人あたりの魚購入量が1965年には約16kgだったのに対して2005年には約12kgまで減少しています。そして、2006年には食肉の消費量が魚を超え、この傾向は現在も続いています。

このように、現代の日本人は、魚ではなく食肉を好んで食べる人が多くなってきています。また、このような傾向は、特に若い世代に多いです。そして、昭和30年台以降に生まれた人は、歳を重ねても魚の消費量は増えない傾向にあるというデータが報告されています。

このような魚と食肉は、どちらも重要なタンパク源です。ただ、魚の代わりに食肉を食べる機会が増えると、体に有益な脂質が摂取しづらくなります。

というのも、脂質には大きく分けると「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2種類があります。

飽和脂肪酸とは、常温で固体の安定した性質をもつ脂質のことをいいます。飽和脂肪酸は、食肉や乳製品などに多く含まれています。

これに対して、不飽和脂肪酸は常温で液体であり、酸化しやすいという性質があります。

また、このような不飽和脂肪酸のうち、魚に含まれている脂質は「n-3系脂肪酸」というタイプです。このようなn-3系脂肪酸は、体内では合成できないという特徴があります。そのため、n-3系脂肪酸は、食物から摂取する必要のある「必須脂肪酸」の1つです。

一方で、飽和脂肪酸は体内で合成できる脂質であるため、食事による摂取が必須ではありません。そのため、魚を食べずに食肉ばかりを食べると、体に必要な脂質の摂取量が不足する一方で、エネルギー源となる脂質を過剰に摂取しがちになります。

このようにして体がエネルギー過多になると、体に脂肪がついて肥満となります。そして、前述のように、肥満は糖尿病リスクを上昇させる大きな要因となります。

さらに、飽和脂肪酸は、摂り過ぎるとインスリンの効き目が弱くなる可能性が高いということわかっています。そのため、飽和脂肪酸の摂取量が増えると、糖尿病が発症しやすくなるといわれています。

一方で、n-3系脂肪酸には、中性脂肪を減らす作用が確認されています。そのため、飽和脂肪酸の代わりにn-3系脂肪酸を摂取するようにすると、糖尿病リスクが低くなるとされています。

また、飽和脂肪酸は、このように糖尿病のリスクを上げるといわれているものの、適量であれば体に有益な働きをする脂質です。一方で、不飽和脂肪酸の中でも「トランス脂肪酸」と呼ばれるものは、摂ることによってデメリットしか生じない脂質です。

トランス脂肪酸とは、「形が天然のものとは異なる不飽和脂肪酸」のことです。

このようなトランス脂肪酸には、他の不飽和脂肪酸や飽和脂肪酸などのような有益な働きはありません。そのため、トランス脂肪酸は利用されにくく、体内に蓄積しやすいという性質があります。

さらに、最近の研究結果では、他の糖尿病リスク増大因子がある人がトランス脂肪酸を多く摂取すると、インスリンの効き目が悪くなりやすいということが示唆されています。つまり、トランス脂肪酸の過剰摂取は、糖尿病を引き起こしやすくする可能性があるということです。

このようなことから、トランス脂肪酸を摂取しても、「百害あって一利なし」であることがわかります。そのため、トランス脂肪酸が多く含まれている食品は、なるべく避けるのが賢明です。

そして、トランス脂肪酸は加工食品や外食、惣菜などに多く含まれています。これは、マーガリンやショートニングなどの加工油における製造の過程では、大量のトランス脂肪酸が生じるためです。そのため、糖尿病などの病気を発症させたくないのであれば、このような油を多用した料理は避けるのが無難といえます。

このように、食品に含まれている脂質にはさまざまな種類があります。そして、摂取する脂質の種類によっては、糖尿病のリスクが高まるため、注意する必要があります。

食生活の乱れ:脂質の摂りすぎ

前述のように、糖尿病を防ぐためには、摂取する脂質の種類に注意する必要があります。とはいえ、どのような脂質であっても、摂り過ぎは肥満を招きます。

そして、肥満は糖尿病を発症しやすくする要因の1つです。そのため、脂質の種類にかかわらず、脂質の摂りすぎは糖尿病リスクを上げるといえます。

このような中、現代の日本では、油を使用した料理を口にする機会が多いです。例えば、一般的によく食べられているパンやケーキなどには、食用油が使用されています。

また、コンビニエンスストアやファストフード店などでは、揚げ物を手軽に購入することができます。さらに、エビフライやフライドポテト、フライドチキンなどの揚げ物料理はパーティ料理に多用される事が多く、「子供のごちそう」の代表的なものです。

そして、一般的に、食肉や魚などは、「脂がのっているほど美味しい」とされています。そのため、美食と呼ばれる食事の多くには、大量の脂質が含まれています。

また、家庭でも、煮物や和物などの伝統的な和食を作る人が少なくなっています。一方で、揚げ物や炒め物などの油を使用した料理を作る人は増えています。

このように、現代の日本人は油を摂りすぎている傾向にあります。そして、前述のように、油の摂り過ぎは肥満や糖尿病などを引き起こしやすくします。

そのため、健康的な生活を長く送るためには、油の摂取量をほどほどに抑えることが大切といえます。

ストレス

前述のように2型糖尿病は、インスリンの働きが低下したりインスリンの分泌量が少なくなったりすることによって発症します。そして、このような症状は、急に血糖値が上がったり血糖値が高い状態が長く続いたりすることによって起こります。

このような中、強いストレスは血糖値を上げる要因となります。というのも本来、ストレスとは、捕食対象者となっていたり餓死しそうになっていたりなどの、「生命の危機」を回避するために生じる感覚です。

このような状況を回避するためには、身体の機能をフル稼働させることが大切となります。例えば、外敵に捕食されそうになっている状況では、正確な判断を素早く行い全力で逃げなければ、命を落とす危険性があります。

そのため、人体は、ストレスを感じると脳や筋肉などへ積極的にエネルギー源を送り、能力を向上させようとします。

このとき、これら組織へ送られるエネルギー源の多くはぶどう糖です。これは、ぶどう糖には「エネルギーとして燃やされるのが早い」という特徴があるためです。そのため、ストレスを感じると、血液中に流れる糖が多くなります。つまり、血糖値が高くなるのです。

このような血糖値の上昇は、ストレスを感じると生じるホルモンなどによって起こります。例えば、脳がストレスを察知すると、副腎皮質という組織に命令が下り、「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。

このようなコルチゾールには、肝臓による糖の生成を促す作用があります。そのため、コルチゾールが分泌されると、血液中に流れる糖が多くなって血糖値が上がります。

また、ストレスを感じると、全身の機能をストレスに対抗しやすい状態にするために「交感神経系」が優位になります。

交感神経系とは、昼間などの活動時に「オン」となる神経系のことです。交感神経系は、全身におけるさまざまな器官や組織などに作用し、頭や体などのパフォーマンスを上げる方向に働きます。

このような交感神経系が優位になると、副腎髄質という組織からアドレナリンが分泌されたり、膵臓からグルカゴンというホルモンが分泌されたりします。そして、これらはどちらも、血糖値を上昇させる働きをもちます。

このように、ストレスを感じると、血糖値を上げる働きがあるホルモンが多く分泌されるようになります。そのため、過剰なストレスや長期間に及ぶストレスなどがあると、これらホルモンの働きによって糖尿病の発症リスクが高くなりやすいです。

さらに、強いストレスがあると、異常な食欲が生じることがあります。実際に、ストレスがあるときには無性に食べたくなるという経験をもつ人は少なくありません。

特に、このような場合は、甘いものを食べたくなる人が多いです。これは、甘いものを食べると、脳にエネルギー源が補給されやすくなるためだといわれています。

というのも前述のように、ストレスは脳で感知しています。また、ストレスに対抗する体作りを指示するのも脳の仕事です。そのため、ストレスが強かったり長期間に及んだりすると、脳がエネルギー不足に陥りやすくなります。

このような中、すでに述べたように、甘いものに含まれている糖は吸収しやすい状態になっています。そのため、甘い食品を食べると、即座に吸収されて脳にエネルギー源が供給されやすいです。

また、前述のように、ストレスを感じると交感神経系が興奮します。ただ、このような状態が続くと、体の正常な機能が保てなくなります。

というのも、交感神経系が興奮すると、身体のパフォーマンス向上を優先するために、消化吸収などが行われにくくなります。このようにして、消化吸収能力が低下すると、食物から栄養が吸収しづらくなります。

そして、このような状態が長く続くと、体に必要な栄養が不足することによってさまざまな悪影響が生じます。そのため、人体には、交感神経系の過剰な興奮を抑制する機能が備わっています。

具体的には、交感神経系は、副交感神経系が興奮することによって働きが抑えられやすくなります。副交感神経系とは、全身におけるさまざまな組織や器官などに作用し、体を休眠モードに導く神経系のことです。

このような交感神経系と副交感神経系は、合わせて「自律神経系」と呼ばれ、ちょうど正反対の働きを担うことが多い「対」の関係性にあります。

そのため、副交感神経系が優位になると、消化吸収能力が向上して血糖値が下がりやすくなります。このようなことから、ストレスによる糖尿病発症リスクを下げるためには、副交感神経系を優位にすることが大切といえます。

そして、このような交感神経系と副交感神経系におけるスイッチの入れ替えに関与しているのが「セロトニン」という神経伝達物質です。

このようなセロトニンは、精神を安定させる働きのある神経伝達物質です。一方で、セロトニンにはストレスを感じると働きが抑制されるという性質があります。

そのため、ストレスが強すぎたり長期化したりすると、セロトニンの分泌量が抑えられて交感神経系から副交感神経系への切り替えがうまくいきにくくなります。つまり、交感神経系が過剰に興奮して、血糖値が高くなりやすいということです。

このような中、糖質食品には、間接的にセロトニンの合成を助ける働きがあります。というのも、セロトニンは、トリプトファンというアミノ酸から合成されます。

このとき、脳内のセロトニンが増えるためには、トリプトファンが脳内に送り込まれる必要があります。そして、糖質食品を摂ると、このようなトリプトファンが脳に輸送されやすくなるということがわかっています。

そのため、甘いものを食べると、トリプトファンが脳内に到達しやすくなり、セロトニンが合成されやすくなります。実際に、健康な人では、血糖値が上昇するとセロトニンの分泌量が増えることが研究で明らかになっています。

そして、すでに述べたように、セロトニンには精神を安定させる作用があります。そのため、甘いものを食べて脳内セロトニンが増えると、「ホッ」としたような安心した感覚が生じます。このようなことから、甘いものを食べると、一時的にストレスが緩和したような感覚が発生します。

ただ、甘いものを食べると、血糖値が急に上昇します。そして、このような血糖値の急上昇は、糖尿病の発症リスクを増加させる原因となります。

さらに、ストレスによって糖質食品を食べる量が増加すると、その分だけ体に脂肪が蓄えられます。そして、すでに述べたように、肥満は糖尿病を発症させやすくする要因の1つです。

このように、強いストレスや長期間に及ぶストレスが生じると、さまざまな理由によって糖尿病が発症しやすくなります。そのため、糖尿病を予防するためには、ストレスを感じにくくすることが大切であるといえます。

喫煙

たばこの煙が体に悪いということは、ほとんどの人が知っています。また、このような事実は喫煙者自身も認識しているケースが多く、「体に悪いとわかっていながら吸っている」という人が多いようです。

ただ、喫煙は、さまざまな病気の引き金となります。さらに、喫煙すると、糖尿病の発症リスクも上昇することがわかっています。

というのも、煙草の煙に含まれている「ニコチン」には、交感神経系を興奮させる作用があります。そして、前述のように、交感神経系が過剰に興奮すると血糖値が高くなりやすいため、糖尿病の発症リスクが高くなります。

また、さまざまな実験によって、喫煙するとアディポネクチンの分泌量が少なることもわかっています。前述のように、アディポネクチンにはインスリンの作用を助ける働きがあります。

そのため、喫煙によってアディポネクチンが減少すると、血糖値が下がりにくくなって糖尿病リスクが高くなります。

このように、習慣的な喫煙は、糖尿病を発症しやすくします。実際に、喫煙者における糖尿病の発症リスクは、非喫煙者に比べて1.4倍程度となっています。

また、このような喫煙による病気リスクの増加は、非喫煙者であっても起こることがあります。というのも、一般的なたばこの場合、たばこの煙は空気中にも放出されています。

そして、このような空気中における煙の中にも、有害物質は含まれています。そのため、空気中に放出されているたばこの煙を吸うと、さまざまな有害物質を体に取り込むことになります。このようにして非喫煙者が煙草の煙を吸うことを、「受動喫煙」といいます。

さらに、受動喫煙で吸う煙には、喫煙者が吸っている煙よりも多くの有害物質が含まれています。これは、喫煙者はフィルターを通してたばこの煙を吸っているのに対して、受動喫煙では直接吸うことになるためです。

そのため、非喫煙者であっても、喫煙者と部屋を同じ空間にいる機会が多い人は、喫煙者と同等の糖尿病などにおける発病リスクがあるといえます。

飲酒

過度な飲酒が身体に悪いということは、多くの人が知っていることです。そして、例外なく糖尿病も、過度な飲酒によって起こりやすくなる病気の1つです。

というのも、ビールやワインなどのアルコール飲料には、多くの糖質が含まれています。これまでに述べたように、糖質の摂り過ぎは糖尿病の引き金となります。

また、アルコールを飲むと食欲が増進されやすいです。特に、飲酒中は、脂っこいものや食べごたえのあるものなどが食べたくなりやすいです。そのため、お酒を飲むと、摂取カロリーが多くなりやすいです。

当然のことながら、このようにして食べる量が増えると、その分だけ太りやすくなります。そして、肥満は、糖尿病の発症リスクを上げる要因となります。

さらに、体内に入ったアルコールは、肝臓で分解されて無害化されます。このとき、アルコールを分解するためには、亜鉛やナイアシンなどの栄養素が必要となります。そのため、飲酒量が多いと、その分だけこれら栄養素の消費量が多くなります。

ただ、亜鉛やナイアシンなどは、インスリンを合成するためにも必要な栄養素です。そのため、過度な飲酒によってこれら栄養素が足りなくなると、インスリンが作られにくくなって糖尿病が発症しやすくなります。

このように、お酒を飲むと、さまざまな理由によって糖尿病の発症リスクが高くなります。そして、このようなリスクは、摂取するアルコールの量が増えるほど上昇します。

そのため、糖尿病を予防したり改善したりしたいのであれば、なるべくお酒を飲まないことが大切です。また、お酒を飲むのであれば、適量のお酒を時々飲む程度にする必要があります。

これまでに述べたように、糖尿病を起こしやすくする生活習慣には、さまざまなものがあります。そして、このような要因の中でも、運動量や食事の内容などは糖尿病の発症に大きく関わっています。

そのため、糖尿病を予防したり改善したりしたいのであれば、まずは運動と食事を見直す必要があります。その上で、他の生活習慣を正すことが大切といえます。

青汁が血糖値に及ぼす影響

前述のように、糖尿病の発症には、食事の内容や質などが大きく関わっています。そして、現代の日本人は、野菜の摂取量が不足傾向にあります。

このような中、青汁は野菜を絞って作った汁です。そのため、青汁には、野菜に含まれている栄養素や機能性成分などが豊富に含まれています。このようなことから、青汁を習慣的に飲むと、野菜不足によるさまざまな不調や症状などが起こりにくくなることがわかります。

そして、野菜には、糖尿病の発症リスクを下げるさまざまな成分が含まれています。そのため、青汁を飲むと、このような成分を補給することによって糖尿病が発症しにくくなることが期待できます。

そこで以下に、青汁が糖尿病予防に効果的である理由について、具体的に述べていきます。

糖や脂肪などの燃焼を助ける栄養素が補給できる

前述のように、糖質の含まれる食品を摂取すると、食後の血糖値が上がります。このような血糖値は、インスリンが正常に働くことによって元の水準に戻ります。

ただ、インスリンによる血糖値の下降作用は、細胞が糖を取り込むことによって起こります。そのため、細胞による糖の燃焼が行われにくくなると、血糖値が下がりにくくなります。

というのも、細胞における糖の燃焼が滞ると、その分だけ細胞に糖が溜まることになります。

すると、細胞における糖が「満タン」状態となり、新しく糖が取り込まれることはありません。そのため、インスリンが分泌されても、糖が細胞の中に入りにくくなって血糖値が下がりにくくなります。

そして、このような細胞における糖の燃焼のためには、ビタミンB1などのビタミンB群が必要不可欠です。そのため、ビタミンB群の摂取量が足りなくなると、糖の燃焼が行われにくくなって糖尿病の発症リスクが高くなりやすいです。

また、摂取した脂質や体に蓄えている脂肪などを燃焼するためにも、ビタミンB群が必要です。そのため、ビタミンB群が不足すると、エネルギー代謝がうまくいかなくなって肥満になりやすくなります。

そして、前述のように、肥満は糖尿病を発症させやすくする要因の1つです。そのため、ビタミンBが群の摂取量が足りないと、さまざまな要因によって糖尿病の発症リスクが高くなるといえます。

このような中、野菜が原料である青汁には、さまざまな種類のビタミンBが含まれています。そのため、食事と一緒に青汁を飲む習慣をつけると、ビタミン不足による代謝の低下が起こりにくくなり、糖尿病や肥満などが起こりにくくなります。

食物繊維が糖質や脂質などの吸収を抑える

前述のように、野菜に含まれている食物繊維には、糖質の消化スピードを遅くして吸収しづらくする効果があります。そのため、食物繊維を多く含む食事を摂ると、食後における血糖値の上昇が緩やかになります。

そして、このようにして血糖値の急上昇が抑えられると、その分だけインスリンの過剰分泌が起こりにくくなるため、糖尿病が発症しにくくなります。

また、食物繊維は、糖質だけではなく脂質の吸収も抑えます。そのため、食物繊維の多い食事を摂ると、食事中に含まれる飽和脂肪酸やトランス脂肪酸などが吸収されづらくなります。

前述のように、このような飽和脂肪酸やトランス脂肪酸などを摂り過ぎると、インスリンが効きにくくなることが示唆されています。前述のように、このようにしてインスリンの作用が低下すると、糖尿病が発症しやすくなります。

さらに、これら脂質の摂り過ぎは、肥満の原因となります。そして、肥満は糖尿病発症リスクを上げる要因となります。このようなことから、食物繊維の多い食事を摂ると、糖尿病の発症リスクが低くなりやすいということがわかります。

このような中、青汁は大量の野菜を絞って凝縮した汁です。そのため、青汁には大量の食物繊維が含まれています。このようなことから、青汁を食事と一緒に摂るようにすると、糖尿病の発症リスクが低くなりやすいことがわかります。

特に、パスタやパンなどの糖質に偏った食事や、バラ肉や揚げ物などの脂質が多い食事を摂りがちな人は、青汁の常飲をおすすめします。そうすることで、肥満や糖尿病だけではなく、さまざま不調を防ぐことが期待できます。

食物繊維が肥満を防ぐ

すでに述べたように、肥満は糖尿病の発症リスクを上昇させます。そして、このような肥満は、糖質の吸収スピードが早いことによって起こりやすくなります。

というのも、糖質が速やかに吸収されると、その分だけインスリンの分泌量が多くなります。このようなインスリンは、細胞に糖を取り込ませて血糖値を下げます。

このとき、インスリンの分泌量が多いと、血糖値が急に下がります。すると、このような低血糖状態を脳が「エネルギー不足」と判断するため、空腹感が起こりやすくなります。

通常、このような空腹感は、一定の時間が経過すると落ち着いてきます。これは、身体には血糖値を一定にする仕組みが備わっているためです。

具体的には、血糖値が低くなりすぎると、体に蓄えていた糖や筋肉などから作った糖などが血液中に流れ始めます。そして、このようにして血糖値が上昇すると、空腹感を感じなくなります。

このような中、空腹感が起こると、ほとんどの人がおやつなどのエネルギー源を摂取します。

ただ、血糖値の急降下によって起こった空腹感は、「エネルギー源の摂取不足」によって起こっているわけではありません。そのため、このような空腹感のままに食べ物を食べると、カロリーの摂り過ぎとなります。

さらに、多くの人は、このような「まやかしの空腹感」を満たすためにチョコレートなどの甘い食品を摂取します。ただ、すでに述べたように、甘い食品は血糖値を急に上げやすいです。

そのため、甘いお菓子によって空腹を満たすと、結果的に血糖値が急降下しやすくなり、再び空腹感が起こりやすくなります。つまり、「まやかしの空腹感における悪循環が起こる」ということになります。

このように、糖質の吸収スピードが早いと、インスリンが分泌されすぎることによって血糖値の急降下が起こります。そして、このような血糖値の急降下は空腹感をもたらすため、余計なカロリー摂取を行いやすくなります。

また、前述のように、インスリンには細胞に糖を取り込ませるという作用の他に、体における脂肪の合成を促進したり、体に蓄えている脂肪の分解を抑制させたりする作用があります。

これらの作用は、どれも「エネルギーを蓄える」方向に働きます。そして肥満とは、エネルギーを蓄えすぎた状態です。つまり、インスリンには、「太りやすくして痩せにくくする作用がある」といえます。

このような中、血糖値が高くなると、その分だけインスリンの分泌量が多くなります。そのため、糖質の吸収スピードが早いと、インスリンにおけるこのような作用が働きやすくなり、肥満が起こりやすくなります。

このような中、前述のように、食物繊維には糖質の吸収スピードを抑えるという働きがあります。そのため、食物繊維の多い食事を摂ると血糖値の急上昇が抑制されるため、「まやかしの空腹感」が起こりにくくなります。

また、血糖値の急上昇が起こらなくなると、インスリンの分泌量が適正になりやすくなります。そのため、インスリンの作用における肥満が起こりにくくなります。

さらに、食物繊維には、便秘を予防したり改善したりする作用もあります。そして、便秘は肥満を起こしやすくする要因の1つです。

というのも、便秘が起こっているということは、腸内に食物が長い時間滞留しているということになります。そのため、便秘になると、その分だけカロリーが吸収されて、体に余分なエネルギーが溜まりやすくなります。

また、便秘になると、腸内細菌によって便が腐敗しやすくなります。すると、さまざまな有害物質が生じ、体内を巡ることとなります。

このようにして身体中に有害物質が流れると、その分だけ酸素や栄養素などが流れにくくなるため、細胞の正常な活動が妨げられます。すると、細胞によるエネルギー産生が行われにくくなり、体の消費エネルギーが低下します。つまり、太りやすくなるということです。

このような中、食物繊維は人体で吸収されない成分です。そのため、食物繊維を摂ると、そのほとんどが便となります。このようにして便の量が増えると、その分だけ便意が生じやすくなるため、便秘が起こりにくくなります。

また、水溶性の食物繊維には、水を抱え込むという性質があります。そのため、水溶性食物繊維による便は、水を含んで柔らかくなりやすいです。

このようにして便が柔らかくなると、腸内をスムーズに移動するようになり、排便も容易になるため便秘が起こりにくくなります。そのため、食物繊維の多い食事を摂ると、便秘を予防することによって肥満になりにくくなります。

このように、食物繊維には、肥満を防ぐさまざまな効果があります。そのため、食物繊維を多く含む青汁は、肥満を防いで糖尿病の発症リスクを抑える作用があるといえます。

血糖値を下げる成分が含まれている

すでに述べたように、青汁とは野菜を絞って作った汁のことをいいます。そして、このような青汁における代表的な材料の1つに、「明日葉」があります。

このよな明日葉には、特有の成分である「カルコン」が含まれています。カルコンは、ポリフェノールの一種であり、さまざまな薬効があることで知られています。そして、このような薬効の1つに、「細胞における糖の取り込みを促進する」という作用があります。

このようにして細胞が糖を取り込みやすくなると、その分だけ血糖値が下がりやすくなります。そのため、明日葉で作られた青汁には、糖尿病の改善や予防などの効果が期待できるといえます。

このように、明日葉には、糖尿病の予防や改善などに効果的な成分が含まれています。

そのため、糖尿病を予防したい人だけではなく、すでに糖尿病を発症している人も、明日葉を原料とした青汁の常飲をおすすめします。そうすることによって、糖尿病によって生活の質が低下することを最小限に抑えることが期待できます。

インスリンが分泌されるために必要な栄養を補うことができる

すでに述べたように、糖尿病はインスリンの働きが低下したりインスリンの分泌量が足りなくなったりすることによって発症します。

そして、このようなインスリンは、当然のことながら、「食べたもの」によって作られます。そのため、食事中にインスリンの材料となる栄養素が含まれていないと、インスリンの分泌量は少なくなりやすいです。

そして、前述のように、このようなインスリンを作るためには亜鉛やナイアシンなどの栄養素が必要です。このうち、亜鉛は食生活が乱れると不足しやすい栄養素です。

また、通常、ナイアシンが不足することはありません。これは、ナイアシンは体内で合成されているためです。ただ、このような合成には、他のビタミンB群が必要となります。

このような中、青汁にはインスリン分泌に関与しているさまざまな栄養素を含んでいます。そのため、青汁を飲む習慣をつけると、栄養不足によるインスリン分泌量の低下が起こりにくくなります。

ストレスで消費される栄養素を補ってストレス耐性を高めることができる

すでに述べたように、ストレスは糖尿病の発症リスクを上げる要因となります。そのため、糖尿病を予防したいのであれば、ストレスの原因を取り除くことがもっとも有効といえます。

とはいえ、多くの場合では、ストレス原因を排除することは困難です。そのため、ストレスによる糖尿病の発症を防ぐためには、積極的に「体をオフにする」ということが大切といえます。

というのも、前述のように、ストレスに対抗するために交感神経系がオンになっていると、血糖値が上がりやすくなります。一方で、副交感神経系が優位になると、血糖値が低下します。

健康な人であれば、これら自律神経系のスイッチが定期的に切り替わり、交感神経系による高血糖な状態は長く続きません。ただ、交感神経系から副交感神経系への切り替えが上手くいかないと、帰宅後や就寝前などになっても、体が「戦闘モード」となります。

このようにして交感神経系の優位が長く続くと、その分だけ高血糖な状態が続きやすいため、糖尿病の発症リスクが高くなります。そのため、糖尿病を防ぐためには、「オフ」のスイッチがしっかり入ることが大切であるといえます。

このような中、前述のように、セロトニンはこれら自律神経系の切り替えをスムーズに行うという働きを担っています。そのため、副交感神経系を優位にして血糖値を落ち着かせるためには、セロトニンの分泌量が十分であることが大切といえます。

このようなセロトニンは、トリプトファンというアミノ酸を材料に作られます。そして、セロトニンを作るためには、ビタミンB6が不可欠です。そのため、セロトニンの分泌量を増やすためには、トリプトファンだけではなくビタミンB6もしっかり摂る必要があります。

このような中、青汁にはこのようなビタミンB6が豊富に含まれています。そのため、青汁を食事にとりいれると、食事中のトリプトファンが有効に活用されてセロトニンの不足が起こりづらくなります。

また、このようにしてセロトニンがしっかり分泌されるようになると、脳がストレスに強くなります。このようにしてストレス耐性が上がると、外から受けるストレスが変わらなくても、ストレスとして感じる量が減りやすいです。つまり、ストレスを減らすことにつながるということです。

このようなことから、糖尿病を予防したい人だけではなく、ストレスを感じている人も、青汁の常飲をおすすめします。そうすることによって、ストレスを感じにくい健康的な毎日を送りやすくなります。

今回述べたように、日本人の多くが悩まされている糖尿病の主な原因の1つは、食生活の乱れにあります。そして、青汁は、このような食生活の乱れを改善するのに役立つ飲料です。

そのため青汁は、既に糖尿病を患っている人はもちろんのこと、これから糖尿病を予防したいという人も、習慣的に飲むことをおすすめします。そうすることによって、健康的な日々を毎日続けられるようになることでしょう。