現在の日本では、世間に食べ物が溢れかえっています。実際に、日本では数多くのコンビニエンスストアが24時間営業しており、いつでも食品を購入することができます。また、自宅にインターネット環境があれば、自宅にいながら出前を利用したり食品の配送を手配したりすることもできます。

さらに、昔に比べて、食卓に並ぶ料理は国際化しており、調理器具の発展や普及などにより調理技術が向上しています。そのため、食事が娯楽の1つとなり、日常的に手の込んだ料理が食べられるようになりました。このようなことから、日本における多くの人が、身体が必要としている以上に食物を摂取しています。

このような背景もあり、現代では「食べ過ぎ」によるさまざまな問題が噴出しています。というのも、常に食物を摂取していると、これを処理している消化器官は休むことができません。そのため、これら器官に疲労が溜まって消化不良などの症状が出てきやすくなります。

また、身体が必要としている量より多いエネルギーを摂り続けると、体に脂肪がついて肥満になります。そして、肥満はさまざまな生活習慣病を引き起こす原因となります。そのため、近年では、このような症状を防ぐために「断食」を行う人が増えています。

そして、このような断食は、青汁を活用しながら行うことで、達成しやすくなったり効果が実感しやすくなったりします。

そこで今回は、「青汁を使って断食(ファスティング)を実践する方法」について解説します。

断食とは

断食(ファスティング)とは、ある一定期間だけ食事を抜くことをいいます。このような行為は、もともと特定の宗教における慣習でした。ただ、現代日本では、宗教行為ではなく一種の健康法として行われることが多いです。

というのも、断食には、内臓を休憩させたり余分な脂肪を燃焼させたりなどのさまざまな効果があります。そのため、飽食状態となっている日本では、断食によってダイエットや健康増進などの効果が現れやすいです。

断食の行い方と種類

通常、このような健康のための断食では、飲料の摂取を継続しながら固形物を絶ちます。これは、水分は身体にとって必要不可欠なものであり、少しでも不足するとさまざまな症状が起こるためです。

また、断食を行う目的や体質などによっては、少量のエネルギー源を摂ったりビタミンやミネラルなどを補給したりする方が良いケースがあります。というのも、断食を行うまでたくさん食べていた人がいきなりエネルギー源の摂取を断つと、強いストレスがかかります。すると、断食が続けにくくなるため、挫折の原因となります。

また、身体にエネルギー源が不足すると、貯めてある脂肪を分解して燃やします。これに対して、ビタミン・ミネラルなどの中には、身体にストックしておくことができないものがあります。そして、これらの栄養素は、エネルギーの代謝や神経の伝達、筋肉の収縮などのさまざまな生命活動を維持するために必要不可欠です。

そのため、体調不良を起こさないように断食を行うためには、このような栄養素を補給しながら食事を抜くことが大切です。特に、専門家における指示の下で行うのでなければ、これらが不足しないように十分に気をつける必要があります。

このようなことから、断食は酵素ドリンクや野菜ジュース、青汁などのさまざまな飲料を使って行われます。この中でも、青汁は身体に必要な栄養素がたくさん含まれています。そのため、他の方法に比べてファスティングを成功させやすいです。

断食の効果

前述のように、断食にはさまざまな効果があります。一見すると、断食は動くために必要なエネルギー源となる栄養素を絶つことになるため、身体に負担がかかることのように思えます。しかし実際には、ファスティングを行うと身体の調子が良くなる人がほとんどです。

というのも、昔は安定した食品供給が難しかったため、栄養不足による病気が多く発生していました。これに対して、現代は「飽食の時代」といわれ、栄養素の摂り過ぎによって病気にかかる人が増えています。

また、前述のように、現代ではコンビニエンスストアやスーパーなどで簡単に食品を購入することができます。ただ、これらを利用している人の多くが、「食べたい」や「おいしい」、「手軽」などの基準で食べ物を選びます。

そして、人間の味覚はエネルギー源になりやすい脂質や糖質、タンパク質が多く含まれているものを「美味しいと感じやすい」という特徴があります。また、ファストフードやカップ麺などの手軽な食品は、主にエネルギー源となる栄養素で構成されています。

そのため、前述のような基準で食品を選ぶと、野菜が不足しやすくなり、身体に必要な分のビタミンやミネラルなどが補給できなくなります。このようなことから、現代人の多くは、これら栄養素が不足している「潜在的栄養失調」状態といわれています。

そのため、このような人が青汁を使って断食を行うと、脂質や糖質、タンパク質などにおけるエネルギー源の過剰摂取を防ぐことができ、不足している野菜の栄養素を摂ることができます。

そして、このような断食は身体に「脂肪燃焼」「内臓の休息」「老廃物の排泄」「免疫力の向上」などのメリットをもたらします。

そこで、以下にファスティングによって得られるそれぞれの作用について解説します。

脂肪燃焼

前述のように、現代日本では栄養の摂りすぎで太っている人が多くいます。そして、このような肥満は、糖尿病や高血圧、脂質代謝異常症といった生活習慣病を引き起こす原因になります。

また、生活習慣病は、脳梗塞や心筋梗塞などの命に関わるような病気が発症するきっかけとなることが多いです。そして、断食はこのような症状の防止に有効です。

というのも、断食を行うと食事による摂取エネルギー量がかなり少なくなります。そのため、断食中の身体は、食べ物からエネルギーを作ることができません。すると、身体は肝臓や筋肉などに蓄えてあった糖質を燃やして生命活動を維持しようとします。

そして、このような糖質が底をつくと、次は身体の脂肪を燃焼させてエネルギーを作り出します。そのため、断食を行うと、身体に蓄積した脂肪が減少します。

内臓の休息

多くの人が、内臓の働きを意識せずに生活しています。これは、心臓や胃、腸などの臓器は、無意識下で制御されるように作られているためです。ただ、生きている間に心臓の拍動が止まることがないように、他の臓器も知らず知らずのうちに活動しています。

例えば、食物を摂取すると、消化して栄養素を吸収するために胃腸などが活発に働き始めます。そのため、食べる量が多いと、このような器官に負担がかかって疲労が溜まります。つまり、筋トレを行いすぎると筋肉痛が生じるのと同じように、内臓も使い過ぎると疲れて働きが悪くなるのです。

そして、消化器官が疲れて機能が低下すると、食べ物の消化や吸収などがうまく行えなくなります。すると、食事から栄養素を効率的に取り入れることができなくなるため、身体にさまざまな不調が起こるようになります。

具体的には、胃が疲れると、脂っこい食事やアルコールなどでもたれやすくなります。また、腸の働きが弱まると、便秘になったりガスが多くなったりします。

さらに、肝臓は、食物中の毒素や身体が活動することによって発生した疲労物質などを分解する働きを担っています。そのため、日々の暴食によって肝臓が疲弊すると、これらの分解ができずに疲れやすくなったり肌に吹き出物が出たりなどのさまざまな悪影響があります。

そのため、仕事やテストなどで良いパフォーマンスを発揮するためには睡眠などの休息が必須であるように、内蔵機能を維持して身体の不調を防ぐためには、内臓を休憩させることが大切です。

前述のように、日本人は日常的に食べすぎている傾向にあります。そのため、断食を行うと内臓を休ませることができるため、これらの働きを高める効果が期待できます。

老廃物の排泄

生命を維持していくためには、食べ物を「消化」して栄養素を「吸収」し、不要なものを「排泄」するという活動を行う必要があります。そして、これら全てがスムーズに行われることによって、健康的な身体が維持されます。

というのも、食べ物から栄養素を吸収するためには、胃などで細かく砕く(消化する)必要があります。また、せっかく食事を摂っても、栄養素が吸収できなければ身体は活動できません。また、身体に不要なものは外に出さないと、人体のさまざまな活動が邪魔されます。

前述のように、日本人は食べ過ぎの傾向にあるため、腸は絶えず老廃物が溜まった状態になっています。そして、重たいものを動かすときには多くの力が必要なのと同様に、滞留している老廃物が多いと腸が便を外に排出することが困難になります。

このような中、断食を行って食べ物を摂取しなくなると、胃から送り込まれる食べ物の量が少なくなるため、腸内が少しずつ軽くなっていきます。すると、腸がスムーズに動けるようになるため、便に含まれる老廃物が排出されやすくなります。

そして、身体における老廃物の90%以上は、便から排出されます。このようなことから、断食には腸内を軽くして排泄を行いやすくする働きがあるため、デトックス効果(体内から毒素や老廃物を取り除くこと)があるといえます。

また、細胞が活動することによって発生した老廃物は、脂肪とくっついて体内に残ることがあります。このような塊は「セルライト」と呼ばれ、身体に溜まりすぎると皮膚がオレンジにおける皮のようにボコボコと変形します。また、塊が血管やリンパ腺などを圧迫することによって、全身の血行が悪くなったり代謝が落ちやすくなったりもします。

このようなセルライトは、断食によって解消しやすくなります。というのも、前述のように、断食を行うと身体がエネルギー不足によって脂肪を分解します。そのため、断食によって脂肪が分解されると、くっついていた老廃物が外に排出されるようになります。

そして、このような老廃物は、身体に溜まるほど血液の流れや各細胞の働きは悪くなります。これは、川に大量のゴミがあると流れが滞るのと同じようなことです。

そのため、断食によって体内の老廃物が排出されると、血液の流れがスムーズになって身体中の細胞が活動しやすくなります。つまり、代謝が上がって美肌やアンチエイジングなどの効果が期待できるということです。

免疫力の向上

健康を維持するために免疫が大切なことは、多くの人が知っていることです。免疫とは、細菌やウイルスなどの身体に害を与える異物を除去する機能のことです。そのため、このような機能の働きが弱っている状態だと、風邪などの感染症にかかりやすくなります。

免疫の能力は、主に白血球が担っています。また、このような白血球にはさまざまな種類が存在しており、これらの6割は腸に存在しています。そして、このような白血球は、腸内環境が悪いと働きが弱ることがわかっています。

腸内の環境は、老廃物(=便)が溜まると悪くなりやすいです。そのため、食べ過ぎによって腸内に便が常に貯まった状態になっていると、免疫機能を担う白血球の働きが弱くなって免疫力が低下します。

また、食物を摂取すると、これを消化するために血液が消化器官に集中します。すると、腕や足などを動かすための筋肉である骨格筋や末端組織などに送られる血液の量が低下します。

通常、食べ物の消化が終わるとこのような状態は終わります。ただ、常に食べ続けたり沢山の量を食べたりすると、胃腸はフル稼働する必要があります。そのため、このような状況下では、骨格筋に回される血液は少ないままになります。

ただ、人体における熱の約6割は、骨格筋が産生しています。そのため、骨格筋への血流が悪い状態が続くと、作られる熱の量が少なくなって体温が下がりやすくなります。

そして、このようにして体が冷えると、免疫機能が低下します。具体的には、免疫機能は体温が1℃下がるごとに30%低下するとされています。

そのため、普段食べる量や機会などが多い人は、断食によって胃腸の活動を抑えると体温が上昇して免疫力が向上することが期待できます。

青汁が断食に向く理由

前述のように、断食にはさまざまな健康効果があります。ただ、ファスティングを行うと、エネルギー源となる栄養素の補給が絶たれることになります。そのため、断食を初めて行った時や間違ったやり方で実践した場合などには、脱力感や倦怠感などの不調が生じることがあります。そして、これらは主に身体にエネルギーが不足することによって起こる症状です。

このようなことを避けるために、一般的な断食法では、野菜ジュースや酵素ジュースなどで栄養素を補給しながら断食を行います。この中でも、特に青汁は断食に適した飲料です。

というのも、青汁には消化に負担をかけないような栄養素が豊富に含まれています。例えば、たんぱく質や脂質などが多く含まれる肉は、分解して消化するのに手間がかかるため、内臓に負担がかかります。これに対して、青汁に含まれる食物繊維やビタミン、ミネラルなどは内臓に負担をかけません。

また、ビタミンやミネラルなどには、身体に蓄積した脂肪をエネルギーに変えることを助ける働きがあります。さらに、これら栄養素は、神経の伝達や血液の生成、筋肉の収縮など身体のさまざまな働きに関与しています。そのため、ビタミンやミネラルなどが不足すると、身体のあちこちに不調が出やすくなります。

そのため、断食の際に青汁を摂取すると、食べ物によってカロリーを摂取しなくても、身体の脂肪でエネルギーを生み出しやすくなります。さらに、断食によってビタミンやミネラルが不足することを防ぎ、身体に悪影響が出ることを抑えることもできます。

青汁断食の実践例

これまでに述べたように、青汁は断食のお供として優れている飲み物です。そして実際に、青汁を使って断食を行っている人はたくさんいます。その中でも、「食べること、やめました」などの著者であり鍼灸師でもある森美智代氏は非常に有名です。

そうした森美智代氏の青汁断食方法は、あなたが断食を実践する上でヒントになります。そこで、森美智代氏の断食を以下に紹介します。

まず、森美智代氏が青汁を作る際に注意することは、「低農薬の野菜を使うこと」です。材料の多くは、頂き物であることがほとんどであるようですが、購入するときにはできるだけ農薬が使われていないような野菜を選ぶようです。

また、青汁を作る際には、生の野菜を使用するため、どうしても農薬の悪影響を受けやすくなります。そうしたことを避けるためにも、できるだけ低農薬の野菜を選びます。

そして、季節のものを中心に5種類ほどの野菜を30グラムずつ使って青汁を作ります。青汁を作る手順は、以下のようになります。

・材料を切るなどして30グラムになるように調整する

・材料の野菜を洗う

・包丁でざく切りにする

・ミキサーにかけて塩を少し入れる

・水を200ミリリットル加える(※このとき、カルキを抜いた水を使う)

・柚子の絞り汁を少し入れる

・ミキサーにかける(最初はミキサーが上手く回らないためゆっくり動かす)

・できた青汁を濾す

・完成

森美智代氏は、このようにして作った青汁を1日1杯飲みます。また驚くことに、森美智代氏はこうした青汁1杯だけの生活を数十年も続けています。つまり、青汁一杯だけで身体の健康を維持しているのです。

また、自ら青汁を作るのが面倒な場合は市販の青汁を活用すると効果的です。

ただ、このような方法による断食は、一定期間だけ行うようにしましょう。そして、断食を1週間以上行うときは、必ずファスティングの専門家と一緒に実践するようにしてください。

断食を行う際の注意点

これまでに述べたように、青汁による断食にはさまざまなメリットがあります。ただ、実際に断食を行う際には、注意が必要な点もあります。

断食は筋肉が落ちやすい

前述のように、断食をすると食物によるエネルギー補給がなくなるため、脂肪が燃焼されます。ただこのとき、脂肪だけではなく、使っていない筋肉も燃焼されます。

というのも、筋肉が活動するときには、多くのエネルギーを消費します。そして、断食によって脂肪が燃焼されるという状況は、体内のエネルギーストックを消費する必要のある「飢餓状態」です。

このような状況下では、筋肉によるエネルギー消費は飢餓を促進させることになります。そのため、断食を行うと、必要のない筋肉が分解されてエネルギーになっていきます。

ただ、前述のように、筋肉は体内における熱産生の多くを担っています。そのため、筋肉量が減ると、体温が低下して免疫機能が弱くなったり、基礎代謝が下がって太りやすくなったりします。つまり、前述のような断食によるメリットがなくなり、むしろ逆効果になるということです。

このようなことを防ぐためには、断食中に筋肉を落とさないためのトレーニングを行う必要があります。とはいえ、断食中はエネルギー源の補給を絶っている状態です。そのため、急に過度のトレーニングをすると、身体に強い負担がかかります。

そのため、断食中は、無理ない程度の緩やかな筋肉トレーニングを欠かさずに行うようにしましょう。また、多くのトレーニングをこなしたい場合は、筋肉の材料となるタンパク質を少量摂るようにしましょう。そして、このようなタンパク質の補給は、脂質の少ない鶏胸肉や鶏ささみなどで行うことが大切です。

断食が逆効果になることもある

一般的に、現代の日本人は1日3食の食事を摂っています。そのため、急に断食を始めると、「食べてはいけない」ということがストレスになりやすいです。

多くの人が認識している通り、強すぎるストレスは身体に悪い影響があります。また、このようなストレスが溜まると、断食を終えた後に反動でたくさん食べてしまうことがあります。特に、断食を終えた達成感によって、身体に悪いと認識している脂っこいものを食べる人が多いです。

このようにして再び暴食をすると、断食によって減った摂取カロリーが相殺されてしまいます。また、急に胃腸に負担がかかるものを食べると、悪心や胸焼けなどの症状が起こりやすくなります。

そのため、食べないということがストレスになりやすい人は、「まったく固形物を摂らない」という方法はやめておくのが無難です。そして、前述のような青汁断食に「1日1食の食事を加える」などの自分に合った手段を選ぶことが大切です。

断食は独断で無理して行わないことが大切

前述のように、暴食すると体温が下がって免疫力が低下します。ただ、全く食物を摂らなくても体温が下がることがあります。

というのも、糖質や脂質などを全く摂らないということは、エネルギー源を摂取しないということです。そのため、このような状況下で脂肪などの分解がうまくいかないと、身体に必要なエネルギーが不足することになります。

また、エネルギー食品を摂取しなければ消化器官が働く必要が減ります。すると、これら器官への血流は穏やかになり、内臓が冷えやすくなります。前述のように、温度が下がると免疫力が下がります。そのため、免疫細胞が多く存在する器官である腸が冷えると、免疫力が低下しやすくなります。

このようなことを防ぐためには、身体に摂り入れる栄養素や日々の活動などをしっかり管理する必要があります。ただ、専門的な知識がない人や忙しい人などが独断で断食を行うと、かえって身体に悪いことがあります。さらに、歯などに悪影響が及ぶと、取り返しがつかないことになりかねません。

そのため、断食を行って身体に不調を感じたら、一旦やめて調子を見ることが大切です。そして、専門家の指示をあおぎ、正しく断食に取り組みましょう。

前述のように、断食にはさまざまな健康効果があります。ただ、断食はやり方を間違うと、途中で断念したりかえって身体に悪かったりします。

このようなことを避けるためには、断食中にビタミンやミネラルなどの栄養素をしっかり摂ることが大切です。そのため、このような栄養素をたくさん含む青汁は、断食のお供に適しているといえます。

そして、これまでに述べたような知識を活用し、青汁を利用した健康的な断食を行いましょう。そうすることで、健康的な身体を手に入れることができるはずです。