野菜の葉っぱを絞って作る青汁には、さまざまな健康効果があることが知られています。実際に、青汁を飲むことによって、便秘や肌トラブルなどの不調が解消したという人は多いです。さらに、青汁の常飲は、がんやアレルギーなどにおける病気の予防や改善などにもつながることがわかっています。

このように、青汁にはさまざまな健康効果があります。そして、青汁によるこのような効果は、常飲すると血液循環が改善しやすくなることによって生じます。というのも、青汁には血行を改善するために役立つさまざまな成分が含まれているためです。そして、血流の悪化は、多くの病気や不調などを引き起こす原因となります。

このような血行不良は、さまざまな原因によって生じます。そのため、多くの人で、原因が複合することによって慢性的に血流が悪くなっています。

このような中、青汁に含まれているさまざまな成分は、血行不良を引き起こす原因にアプローチします。そのため、青汁を飲むと、血液の巡りが良くなることによって、さまざまな不調や病気などを予防したり解消したりすることが期待できます。

そこで今回は、「青汁が血液の巡りを良くして健康な身体を作るメカニズム」について解説します。

体液の循環不全が病気を招く

多くの病気は、血液やリンパ液など「体液」の流れが悪くなることで起こります。というのも、血液は細胞に栄養や酸素などを送り届ける役割があります。また、リンパ液には、細胞が代謝することによって生じた老廃物を排泄する働きなどがあります。

このように、血液やリンパ液などは、体内で「運搬役」を担っています。そのため、これらの流れが悪くなると、栄養素や老廃物などが運ばれないことによって、身体にさまざまな不調が生じます。

例えば、脳細胞が活動するためには、「ブドウ糖」が必要です。このようなブドウ糖は、脳細胞自身で供給することができません。そのため、脳が正常に活動するためには、食物を消化吸収することによって得たブドウ糖を脳まで運ぶ必要があります。そして、このようなブドウ糖を運ぶ役割を担っているのが血液です。

さらに、血液には、全身の細胞に酸素を運搬する働きもあります。このような酸素は、細胞が活動するために必要不可欠です。そのため、血流が悪くなると、全身の細胞が酸素不足となり、働きが低下します。

このように、血液には細胞が活動するために必要な酸素や栄養などを運ぶ働きがあります。そのため、血流が悪くなると、細胞の働きが低下してさまざまな不調が現れます。例えば、脳への血流が悪くなってしまうと脳の活動が低下するため、ボーっとしたり頭が働かなくなったりします。

血流が悪くなるとリンパ液の流れも悪くなる

前述のように、血液には酸素や栄養素などを全身に運ぶ役割があります。ただ、全身の細胞は、酸素や栄養素などを血液から直接受け取るわけではありません。このような酸素や栄養素などは、これらを含んだ血液の液体成分が血管の外へ染み出すことによって各細胞に届けられます。

このようにして染み出した血液の液体成分は、細胞から老廃物を受け取って再び血液に戻ります。ただこのとき、すべての液体成分が血液に戻れるわけではありません。

そして、血管に戻ることができなかった液体成分は、リンパ管に回収されます。このようなリンパ管を流れる液体がリンパ(リンパ液)です。そのため、血流が悪くなると、その分だけリンパ管に送られる液体が少なくなるため、リンパの流れが滞りやすくなります。

このようにしてリンパの流れが悪くなると、細胞に酸素や栄養素などが届けられにくくなり、老廃物が体外へと排出されにくくなります。すると、疲れやすくなったり疲労が取れにくくなったりします。また、溜まった老廃物が体脂肪と絡まることによって、脂肪が燃えづらくなります。

さらに、組織に老廃物が溜まると、免疫力が下がりやすくなります。というのも、免疫細胞の一部は、血管とリンパ管の間を自由に行き来することができます。これによって、外敵を素早く発見して殺す事ができます。

ただ、このとき、リンパの流れが悪く老廃物が溜まっていると、このような免疫細胞がスムーズに移動しにくくなります。すると、「ウイルスなどを倒す兵士」である免疫細胞が外敵と出会えないため、ウイルスや細菌などが生き延びやすくなります。このようにしてウイルスなどが体内で増殖すると、病気が発症することになります。

また、リンパはたくさんのリンパ節を通過して、やがて血管へと戻っていきます。リンパ節とは、ウイルスや細菌などの外敵と戦う「免疫細胞」が多数配置されている組織であり、体内の「関所」のような存在です。

そのため、リンパの流れが悪化して体内に入ったウイルスや細菌などがリンパ節を通過しにくくなると、「関所」に常駐している免疫細胞に退治される機会が少なくなるため、これらに感染するリスクが高くなります。

このように、血行が悪くなるとリンパの流れも悪くなり、身体にさまざまな不調が起こりやすくなります。実際に、病院などで原因不明とされる不調の多くが、このような体液の滞りが原因だといわれています。つまり、直接的な原因がわからない心身の不調は、体液の循環不良である可能性があるのです。そのため、健康的な生活を送るためには、このような循環をスムーズにすることが大切といえます。

血行不良が起こす具体的な身体の不調

前述のように、血流に問題が生じると、各細胞に必要な栄養素を送ることができないだけでなく、体に不要な物質を体外へ排泄することができなくなります。すると、筋肉や内臓などの各組織における働きが低下して、さまざまな不調が生じやすくなります。

そのため、現在、原因不明の体調不良を抱えている人は、血液の巡りを改善することによって症状が改善したり緩和したりする可能性があります。そこで、以下に血行不良が起こす身体の不調を具体的に述べていきます。

疲れがとれなくなる

人間が疲れを感じるメカニズムは、正確には解明されていません。昔は、細胞が代謝することによって生じる「乳酸」が疲労を感じさせている物質だといわれていました。ただ、近年の研究で、体内で乳酸がエネルギー源として利用されていることがわかっています。そのため、乳酸は、疲労を感じさせているのではなく、疲労の回復に役立っている物質であるとされています。

一方で、疲れの発生には「活性酸素」が深く関わっていることがわかっています。活性酸素とは、このままでは存在できない不安定な状態の酸素のことです。そのため、活性酸素は、まわりの細胞などから組織の一部を奪って安定しようとする性質があります。このような「まわりの細胞を壊す作用」を酸化作用といいます。

このような活性酸素は、細胞が代謝をする際に発生します。そして、生じた活性酸素は、体内にある酵素や食物から摂取した抗酸化物質などによって消去されます。これによって、人体の細胞は活性酸素の脅威から守られています。

ただ、このような酵素や抗酸化物質などは、血液で運ばれて活性酸素と出会うことによって仕事することができます。そのため、血行が悪いと、抗酸化物質などによる活性酸素の消去活動が停滞するため、体内の細胞が酸化されていきます。

このようにして細胞が酸化すると、正常な活動が行えなくなるため、エネルギーを生み出す能力が低下します。すると、身体が動きにくくなったり機能が低下したりして疲労感が生じます。

また、前述のように、血行が悪いと各細胞に酸素が届けられにくくなります。このようにして細胞が酸素の少ない状態で活動すると、「不完全燃焼」を起こしやすくなります。すると、「完全燃焼」をしたときよりも多くの活性酸素が発生するため、疲労感が生じやすくなります。

さらに、血行が悪いと、活性酸素によって傷ついた細胞が回復しにくくなります。というのも、このようにして壊れた細胞が回復するためには、酸素や栄養素などが必要不可欠です。そのため、血流が悪いことによって細胞にこれらが届かないと、細胞の回復が遅くなります。

このようにして細胞の回復が遅いと、その分だけ正常な働きを担う細胞が少ない状況が続きます。すると、産生されるエネルギーが少ないことによって疲労感が生じます。つまり、血行が悪いと、疲れやすいだけではなく疲れが取れにくくなるということです。

そのため、疲れやすさや回復の遅さなどを感じているのであれば、血行を良くする生活習慣を心がけましょう。そうすることによって、慢性的な疲れが回復しやすくなります。

むくみやセルライトなどができやすくなる

前述のように、全身の細胞には、酸素や栄養素などが溶けた血液の液体成分が血管から溶け出すことによってこれらが届けられています。そして、このような液体成分は、細胞から老廃物を受け取って血管やリンパ管などに流れていきます。

このとき、血液の流れが滞っているということは、「血管内が渋滞している」ということです。そのため、このような状況下では、老廃物を受け取った液体成分は血管に戻ることができません。また、前述のように、血行が悪いとリンパの流れも悪くなります。そのため、全身の血行が悪いと、リンパ管にも老廃物が回収されにくくなります。

このようにして血管やリンパ管などに回収されなかった液体成分は、細胞と細胞の間に溜まっていきます。このような状態を「むくんでいる」といいます。

このようにしてむくみが生じると、むくんでいる部位が体液によって膨らみます。そのため、体がむくむと、太って見えたりボディラインが崩れたりしやすくなります。

また、溜まった液体成分は、細胞から受け取った老廃物を抱えています。このような老廃物がまわりの脂肪と結合すると、固まって排出されにくくなります。このような塊を「セルライト」と呼びます。

このようなセルライトがたくさんできると、これによって皮膚がゆがみ、表面にでこぼこが生じます。そして、このようなセルライトは固いため、血液やリンパなどの流れを阻害します。すると、さらにむくんで、セルライトが増えやすくなります。

このように、血行が悪いと、美容の大敵であるむくみやセルライトなどが生じやすくなります。そのため、美しいボディラインを手に入れたいのであれば、ます血行を良くする必要があるといえます。

太りやすくなり痩せにくくなる

ほとんどの人が知っているように、必要以上に食べ過ぎると肥満になります。これは、過剰に摂取したエネルギー源は、脂肪に作り変えられて身体に蓄えられるためです。そのため、エネルギーが余るほど太りやすくなります。

このようなエネルギー過多は、食べ過ぎた場合だけではなく、エネルギーの消費量が少ないときにも起こります。例えば、食べる量を変えなくても、運動する量を減らすと太りやすくなります。

このような中、食物から摂取したエネルギー源は、血液によって消化器官から各細胞へと運ばれていきます。そのため、血行が悪いことによって細胞にエネルギー源が届かないと、燃焼できずに溜まりやすくなります。このようにしてエネルギーが余ると、その分だけ脂肪が蓄えられやすくなります。

また、前述のように、血行が悪いとセルライトが生じやすくなります。このようなセルライトは、老廃物と絡まっていることによって分解されにくいという特徴があります。そのため、血行不良によってセルライトが溜まると、痩せにくい体になっていきます。

こり・しびれが生じやすくなる

肩や首などの「コリ」は、日本人の多くが悩んでいる症状です。このようなコリは、さまざまな原因によって生じます。また、コリが発生する正確なメカニズムは解明されていません。ただ、コリがある部位は、筋肉の緊張が解けない状態になっています。

というのも、筋肉は、伸びたり縮んだりすることによってさまざまな役割を担っています。そして、このうち「縮む」という動きは、物を持ち上げたり支えたりするときに起こります。

例えば、代表的な筋肉トレーニングの1つである「腹筋トレーニング」では、腹部に力を入れることによって仰向けの状態から起き上がり、筋肉を鍛えます。このとき、腹部の筋肉は収縮しており、この働きによって上半身が持ち上げられています。

通常、このような筋肉の収縮は一時的なものです。例えば、腹筋は、起き上がるときには収縮します。一方で、寝転がっていたり直立していたりするときには緩んでいます。このように、筋肉は「縮む」と「緩む」を繰り返します。そして、これによって正常な働きが保たれています。

ただ、筋肉が縮み続けなければいけない状況が続くと、緩むことが難しくなります。例えば、猫背などの体に負担のかかる姿勢を続けると、肩付近の筋肉が縮み続けなければいけなくなります。これは、このような姿勢だと、筋肉が頭の重さを支えないと倒れてしまうためです。

というのも、頭は体重の約1割もの重さがあります。そして、正しい姿勢で直立した場合、頭が体の上に乗っている状態になります。これは、立てた棒の上にボールが乗った状態と似たような状態です。

ただ、猫背になると、頭が体の上に乗らずに前方へずれた状態になります。このままでは、頭の重さに身体が引っ張られて倒れてしまいます。そのため、このような転倒を防ぐために、身体は無意識に肩付近の筋肉を収縮させることによって頭を後方へ引っ張り、バランスをとっています。

このような中、猫背などの悪い姿勢を長時間続けると、肩付近の筋肉はずっと緊張した状態になります。すると、「緊張しているのが通常の状態」になってしまい、緩みづらくなります。これが「コリ」が生じている状態です。

このようにしてコリが生じると、緊張した筋肉によって血管が圧迫されて血行が悪くなります。すると、老廃物が流れづらくなり、疲労感が生じて重だるさなどを感じるようになります。また、血行が悪くなって細胞に栄養素や酸素などが届けられにくくなると、組織の機能が低下します。

このような機能の低下が末梢神経などに起こると、神経伝達に異常が起きてしびれが生じます。これは、長時間座ったときに足がしびれるのと同様の現象です。そのため、コリがあると、コリの先にある組織にしびれが生じやすくなります。例えば、肩や首などの筋肉が凝り固まると、手がしびれやすくなります。

このように、筋肉の緊張が続くと、コリが生じてだるさやしびれなどのさまざまな症状が起こります。そして、このようなコリの代表的な原因の1つは、前述のような「無理のかかる姿勢」を長く続けることです。実際に、携帯電話を見るためにずっと下を向いていたり、仕事などのためにずっとパソコンに向かったりすることによって肩や首などのコリを生じている人は多いです。

ただ、血行が悪いと、筋肉に老廃物が溜まることによってコリが悪化しやすくなります。そのため、コリの原因が姿勢であったとしても、血行が悪いと、コリが重症化しやすくなります。そして、コリが強くなると、その分だけ血管が圧迫されやすくなるため、しびれも生じやすくなります。

このように、血液の巡りが悪いと、コリやしびれなどが発生したり悪化したりしやすくなります。そのため、慢性的なコリに悩む人は、姿勢を正すとともに血液循環を改善するようにしてみることが大切です。

頭痛が起こりやすくなる

日本では、慢性的または周期的な頭痛に悩まされている人が少なくありません。実際に、かばんの中にいつも頭痛薬を備えている人は多いです。そして、血行不良は、このような頭痛の原因にもなります。

頭痛には、大きく分けて「片頭痛」と「緊張型頭痛」、「群発頭痛」という3つのタイプがあります。この中でも、片頭痛と緊張型頭痛は、悩む人が多い頭痛です。

片頭痛は20~40代の女性に多いタイプであり、発生するメカニズムが正確には解明されていません。ただ、脳内の血管が何らかの理由で急に広がることによって起こるとされています。

このようにして脳の血管が広がると、まわりの組織が圧迫されます。このとき、脳内の神経の中でも大きい神経である「三叉神経」が圧迫されると、これが刺激となって周辺に炎症が起こります。すると、これによって血管がさらに拡がり、三叉神経への圧迫が強くなります。

このようにして生じた三叉神経への強い刺激は、脳に伝わって頭痛となります。また、このような三叉神経からの刺激が脳に伝わるまでには、視覚を司る部分や吐き気を調整する部分などを通過するといわれています。これによって、偏頭痛が生じたときには、光を眩しく感じたり吐き気が怒ったりしやすくなるとされています。

そして、慢性的に血行が悪いと、このような偏頭痛が起こりやすくなります。というのも、血行が悪いということは、「血液が身体を巡る勢い」が弱いということです。

そして、起き上がっているときは頭が上にあるため、頭部の血液は重力の力を借りて下方に流れていきます。ただ、寝ているときは、このような重力による血液を流す力が働きません。そのため、血行が悪い状態で横になると、脳に血液が溜まりやすくなります。

前述のように、脳に血液が溜まると片頭痛が起こりやすくなります。そのため、血行が悪い人は、脳に血液が溜まることによって起床時に偏頭痛を生じやすいです。

また、緊張型頭痛は、頭や首、肩などの筋肉にコリが生じることによって起こります。これは、コリが生じると、その部分の血行が悪くなって老廃物が溜まりやすくなるためです。

このようにして老廃物が溜まると、それが刺激となって周辺組織に炎症が起こります。そして、この刺激が脳まで伝わると、頭痛を感じるようになります。

このような中、前述のように、慢性的に血液の巡りが悪いとコリが生じやすくなります。そして、このようなコリは、緊張型頭痛の原因となります。つまり、血行が悪いと、緊張型頭痛が起こりやすくなるということです。

さらに、群発頭痛は、脳内の視床下部における体内時計の機能が異常になることで起こるといわれています。このような視床下部の機能異常は、ストレスや睡眠不足、疲労などのさまざまな原因で生じます。そのため、多くの場合、1つの要因を解消したからといって群発頭痛が治るわけではありません。

ただ、血行不良があると、ストレスを感じやすくなったり疲労が溜まったりしやすくなります。そして前述のように、これらは視床下部を乱す要因となります。そのため、血液の循環不良は、群発頭痛における原因の1つといえます。

このように、血液の巡りが悪いと、さまざまなタイプの頭痛が発生しやすくなります。ただ、当然のことながら、頭痛の原因は1つではありません。そのため、持病となっている頭痛を改善するためには、原因の1つ1つを解消する必要があります。

とはいえ、血液の巡りが正常になると、頭痛が解消されやすくなったり緩和されたりしやすくなります。そのため、頭痛に悩んでいる人は、血流改善にも取り組んでみることをおすすめします。

便秘が起こりやすくなる

口から摂取した食べ物は、胃を経由して腸へと流されていきます。このようにして流れ入ってきた食物は、腸で栄養素が吸収されて「残りカス」となっていきます。そして、このような残りカスは、腸による蠕動運動によって大腸や直腸などへ運ばれ、やがて体外へ排出されます。

このような中、すでに述べたように、血液の流れが悪くなると細胞に栄養素や酸素などが届けられにくくなることによって、組織の機能が低下します。そして、このようなことが腸に起こると、腸の機能が低下して便を外に排出する力が弱くなります。

このようにして便が排出されにくくなると、便が腸内に溜まって便秘が起こります。さらに、腸内に便が長くとどまると、便の水分が腸に吸収されていくため便が固くなります。このようにして便が固くなると、排便しづらくなるため便秘が悪化します。

食欲不振・消化不良

前述のように、血行が悪くなると、細胞が酸素・栄養素不足となることによって消化器官の機能が低下します。すると、胃の動きが悪くなったり胃酸の分泌量が異常化したり、胃粘膜が弱ったりします。

このようにして胃の働きが低下すると、食欲不振や消化不良、胃痛、胃もたれなどのさまざまな症状が出やすくなります。

さらに、このような症状があると、栄養素をうまく消化できなくなります。すると、身体に必要な栄養素が吸収できなくなり、太りやすくなったり疲れやすくなったりなどのさまざまな症状が現れます。そのため、血行不良による消化機能の低下は、これまでに述べたような身体不調の原因となります。

めまいが起こりやすくなる

めまいは、病院などに行っても原因が特定できないことが多い症状の1つです。このようなめまいは、視界がぐるぐると回転する感覚を伴う「回転性めまい」や、身体が浮いていたり揺れていたりするような感覚が生じる「動揺性めまい」、目の前が真っ暗になり血の気が引くような感覚になる「失神性めまい」などさまざまな種類があります。

これらのめまいは、身体の平衡感覚が失われることによって生じます。そして、このような身体の平衡感覚は、脳の小脳や脳幹、耳の三半規管や前庭などの組織によって正常に保たれています。

このような中、血行が悪くなってこれら器官への血液供給が滞ると、栄養・酸素不足によって機能が低下します。すると、平衡感覚が失われてめまいが起きやすくなります。

うつ症状や性機能の低下

身体のさまざまな機能は、細胞や器官などが互いに連携することによって正常に保たれています。そして、このような細胞・器官同士の「コミュニケーション」は、神経伝達物質やホルモンなどによって行われています。

そして、このような物質やホルモンなどが正常に分泌されるためには、材料となる栄養素が必要不可欠です。そのため、血行不良で消化器官の能力が低下すると、栄養素がうまく吸収できないことによってこれらの分泌がうまくいきづらくなります。

また、このような神経伝達物質やホルモンなどは、血液で運ばれることによって離れた部位に影響を与えます。そのため、血行が悪くなると、神経伝達物質やホルモンなどによる「コミュニケーション」がうまくいきづらくなり、さまざまな機能に悪影響があります。

例えば、脳内の神経伝達物質がうまく分泌されなくなると、ストレスを感じやすくなったりうつ症状が現れたりしやすくなります。また、ホルモンがうまく分泌されなかったり運ばれなかったりすると、月経不順やPMS、不妊、EDなどの性機能障害が起こりやすくなります。

このように、血行不良は、神経伝達物質やホルモンなどが働きにくくなる原因となります。そのため、血液の巡りが悪いと、これら物質が深く関わる身体の機能が低下しやすくなります。

さまざまな病気が発症しやすくなる

これまでに述べたように、血行不良はさまざまな不調の原因となります。そして、このような不調は、重篤な病気の引き金となることがあります。

例えば、日本人における死因の第一位である「がん」は、分裂エラーを起こした細胞(がん細胞)が異常に増殖することによって起こります。

このようながん細胞は、体内に活性酸素が多いと発生しやすくなります。というのも、前述のように、活性酸素には細胞を傷つける作用があります。そのため、活性酸素によって細胞が傷ついて正常な活動ができなくなると、分裂エラーを起こしてがん細胞が生じることがあります。

このような活性酸素は、疲労や感染症、細胞の代謝などによって発生します。そしてすでに述べたように、血行不良があると、疲れやすくなったり風邪を引きやすくなったり、細胞が不完全燃焼を起こしやすくなったりします。そのため、血の巡りが悪いと、活性酸素が多く生じやすいです。

さらに、前述のように、血行が悪いと活性酸素を消去する仕組みが働きにくくなります。つまり、血流が悪くなると、活性酸素が発生しやすくなるにも関わらず、消えにくくなるということです。そのため、血行が悪くなると、活性酸素の作用による細胞の分裂エラーが起こり、がんが発症しやすくなります。

また、このような活性酸素は、血液中を流れるコレステロールを酸化させます。このようにして酸化したコレステロールは、血管の内側に付着します。このようにして血管が狭窄したり詰まったりすると、血液の流れが極端に悪くなるため、狭くなった先の組織に重篤な症状があらわれやすくなります。

例えば、このような症状が脳の血管に起こると、脳に障害が起こってさまざまな症状が現れます。また、心臓の血管が詰まると、血液を全身に送り出すことができなくなります。これらはそれぞれ、脳梗塞・心筋梗塞と呼ばれ、最悪の場合死に至る病気です。

さらに、肥満になると、このような重篤な症状を引き起こす病気である「糖尿病」や「高血圧」、「脂質異常症」などの生活習慣病にかかりやすくなります。

そして、前述のように、血行が悪くなると、肥満になりやすくなったり痩せにくくなったりします。つまり、血行不良があると、生活習慣病が起こりやすくなるということです。さらに、このような生活習慣病は、認知症の発症リスクを高めることがわかっています。

このように、血液には全身の細胞に酸素や栄養素などを供給する働きがあるため、血流が悪くなるとさまざまな不調・病気の引き金となります。そのため、血行が良くなると、不調を改善したり病気を予防したりすることにつながります。

血行不良が起こる原因

前述のように、血行不良が起こると、さまざまな器官や機能などに悪影響があります。そして、このような血液の循環不良は、複合的な理由によって起こることが多いです。特に、生活習慣や食生活などの乱れは、血液の流れに大きな影響を与えます。

運動不足

現代の日本人は、昔に比べて運動量が減っているといわれています。実際に、都市部は公共交通機関が充実しており、移動のために長距離を歩く必要がありません。また、地方では車を所持することが一般的であり、コンビニエンスストアに車で行くことは珍しくありません。

さらに、昔に比べて、現在は身体を使う仕事が減少しており、一日座ったまま仕事している人も多いです。ただ、人間は動物の一種であり、身体は「動いて活動すること」を前提に設計されています。そのため、運動する機会を意識して設けなければ、運動量が足りないことがほとんどです。

そして、このような運動不足は、血行を悪くする最大の要因です。というのも、血液の流れは、心臓の拍動によるものだけではないためです。

心臓の拍動によって飛び出した血液は、心臓とは逆の末端方向に進んでいきます。そして、このようにして手や足など末端組織にたどり着いた血液は、再び心臓に戻っていきます。

このとき、手や頭などに流れた血液は、後ろからくる血液に押されることによって心臓へと戻ることができます。これに対して、足に流れた血液は、心臓のポンプだけで心臓へ戻ることは困難です。

というのも、多くの場合、活動時は座ったり立ったりしています。このような姿勢では、足の位置は心臓より下になります。そのため、足に流れた血液は、重力に逆らって心臓に戻る必要があります。このようなことから、足に流れた血液は、心臓の拍動による力だけで心臓へ戻るのが困難であることがわかります。

ただ、血液が足に溜まったままになると、新しい血液が送り込めなくなるため機能が低下します。そのため、人体には、心臓の拍動以外にも、血液を流す仕組みが備わっています。具体的には、足に溜まった血液は、筋肉が収縮することによって心臓に戻ります。

このようにして筋肉が収縮すると、縮んだ方向とは垂直に筋肉が膨むため、血管が圧迫されます。このとき、血管(静脈)内部には、逆流を防ぐための弁が存在しています。そのため、圧迫された血管内の血液は、心臓の方へ向かって流れていきます。

このような筋肉による血行は、下半身の筋肉が請け負っています。この中でも、ふくらはぎの筋肉は、特に血液を流す能力が高いです。そのため、ふくらはぎは「第二の心臓」と表現されることが多いです。

ただ、前述のような「現代的な生活」を送っていると、ふくらはぎの筋肉が動くことは多くありません。そのため、下半身の血液は心臓に戻れず、滞留することになります。つまり、血行が悪くなるということです。

栄養不足

当然のことながら、血液が流れてその役割を果たすためには、血液の量が十分である必要があります。そして、このような血液を作るためには、材料となるさまざまな栄養素が必要となります。

例えば、血液中で酸素を運ぶ役割を担っている「赤血球」には、鉄とタンパク質がくっついた状態になっている「ヘモグロビン」が含まれています。そのため、鉄やタンパク質などの栄養素が足りないと、赤血球が作られないことによって酸素の運搬がうまく行われなくなります。

また、血液に含まれている赤血球や白血球などの細胞は、表面が脂質で覆われています。このような脂質は、ほとんどが体内で合成されています。ただ、このような合成の材料となるのは、脂肪や炭水化物などです。そのため、ダイエットなどのために極端な食事制限を行うと、材料不足によって、赤血球などの細胞の生成がうまくいきにくくなります。

さらに、このような赤血球が作られるためには、ビタミンB12や葉酸、銅などのさまざまな栄養素による助けが必要です。そのため、これら栄養素の摂取が不足すると、赤血球が作られにくくなります。そして、このようにして赤血球が少なくなると、血液による酸素運搬能力が低下し、「血液の量」が減ることによって流れが悪くなります。

食生活の乱れによる脂質の摂りすぎ

現代の日本人は、栄養の偏った食事をしている人が少なくありません。というのも、現在の日本では、忙しいことによって食事を簡単に済ませがちです。このような食事の際、よく利用されるのがファストフードや惣菜、インスタント食品、レトルト食品などです。

ただ、このような食品は、栄養が糖質や脂質などに偏っています。そのため、食事を簡単に済ませることが多い人は、これらの栄養素を摂りすぎている傾向にあります。

また、一般的に、糖質や脂質、タンパク質などが豊富に含まれている食品は美味しく感じやすいです。これは、糖質や脂質などはエネルギー源となる栄養素であり、母乳にも含まれています。そのため、外食や惣菜だけではなく、「美食」とされる料理には、これら栄養素が豊富に含まれていることが多いです。

このような栄養素を摂り過ぎると、血管が詰まりやすくなって動脈硬化リスクが高くなります。特に、脂質の種類によっては、摂り過ぎると酸化コレステロールが発生したり血液の粘度が高くなったりすることによって血管が詰まりやすくなります。

というのも、脂質は、大きく分けると「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の2種類があります。このうち、飽和脂肪酸とは、動物性食品に含まれており、常温で固体の脂質です。

このような飽和脂肪酸を摂り過ぎると、血液中のコレステロール量が増加することがわかっています。コレステロールとは、細胞やホルモン、胆汁酸などの材料となる物質です。このようなコレステロールの多くは肝臓で作られており、血液によって全身に運ばれています。

ただ、コレステロールは脂質であるため、このままでは水の性質をもつ血液に溶けません。そのため、血液中のコレステロールは、タンパク質とくっつくことによって血液に溶けています。

このようなタンパク質は、「リポタンパク質」と呼ばれています。そして、コレステロールを運ぶリポタンパク質は、抱えているコレステロールの量によって「HDLコレステロール」や「LDLコレステロール」などに分けられます。

HDLコレステロールとは、「高比重リポタンパク質」という意味です。このようなHDLコレステロールには、全身の余ったコレステロールを回収する役割を担っています。

これに対して、LDLコレステロールは、「低比重リポタンパク質」であり、全身にコレステロールを運ぶ働きがあります。そのため、細胞の正常な働きやホルモンの分泌などのためには、LDLコレステロールによる作用が必要不可欠です。

ただ、このようなLDLコレステロールによる働きによって血液中のコレステロールが増えると、酸化コレステロールが生じるリスクが高くなります。

というのも、前述のように、酸化コレステロールはコレステロールが酸化することによって生じます。そして、コレステロールを酸化させる作用がある活性酸素は、日常的に体内で発生しています。そのため、血液中のコレステロールが必要以上に多いと、活性酸素と出会う機会が多くなるため酸化コレステロールが発生しやすくなります。

このように、LDLコレステロールは、血液中のコレステロールを増やして酸化コレステロールを生じさせやすくします。そして、飽和脂肪酸を多く摂りすぎると、このようなLDLコレステロールが作られやすくなることがわかっています。そのため、飽和脂肪酸を多く摂ると、血管が詰まって血行が悪くなりやすくなります。

また、脂質を摂り過ぎると、身体に中性脂肪として蓄えられます。このとき、中性脂肪における飽和脂肪酸の割合が高いと、血液の粘度が高くなって流れにくくなります。

さらに、血液中の中性脂肪が多いと、LDLコレステロールの量が増加することがわかっています。そして、身体に中性脂肪を蓄えすぎると、このようなLDLコレステロールが小型化しやすくなります。

このようにしてLDLコレステロールが小さくなると、血管内に入り込みやすくなるため、血管に付着しやすくなります。このようにして血管がコレステロールによって狭くなると、血液が通りにくくなって血行が悪くなります。

また、不飽和脂肪酸は植物性食品に含まれている脂質であり、常温で液体です。そして、このような不飽和脂肪酸は、「n-3系列」と「n-6系列」、「n-9系列」に大別できます。

n-3系列の不飽和脂肪酸は、魚やえごま油などに含まれている脂質です。このようなn-3系脂肪酸には、血液中のLDLコレステロールや中性脂肪などを減らし、HDLコレステロールを増やす作用があります。

一方で、n-6系列の不飽和脂肪酸は、血液中のHDLコレステロールやLDLコレステロールなどを減らす作用があります。そして、このようなn-6系不飽和脂肪酸は、食用油に多く含まれている脂質です。そのため、食生活が乱れていると、このような脂質を摂り過ぎることによってHDLコレステロールが少なくなりやすいです。

前述のように、HDLコレステロールには、全身のコレステロールを回収する役割があります。そのため、HDLコレステロールが減少すると、コレステロールが溜まりやすくなります。そして、このような溜まりすぎたコレステロールは、血管を狭めて血行を阻害する要因となります。

また、一般的に、食用油は加熱して使われることが多いです。ただ、油を加熱すると、酸化して「過酸化脂質」が発生します。過酸化脂質とは、脂質が酸化した状態のことをいいます。前述の「酸化したコレステロール」も過酸化脂質の一種です。

このような過酸化脂質を食品から摂取しても、腸内で分解されるためすべてが吸収されるわけではありません。ただ、過酸化脂質を多く摂りすぎると、体内に吸収されることがあります。

このようにして体内に入った過酸化脂質は、肝臓で分解されます。ただ、このとき、活性酸素が生じます。そのため、大量の過酸化脂質を摂取すると、体内の活性酸素が増えて血管が詰まるリスクが高くなります。

このような過酸化脂質は、油の加熱時間が長いほど多くなります。また、過酸化脂質は、日光や空気などによっても発生しやすいです。そのため、古くなった油や加熱し続けた油などには、多くの過酸化脂質が含まれています。

そのため、保存状態の悪い油を使ったり揚げ物の際に油を使いまわしたりすると、過酸化脂質を多く摂取することにつながります。このようなことから、過酸化脂質による影響を少なくしたいのであれば、油の保存方法に気をつけたり揚げ物油の保存をやめたりすることが大切です。

また、過酸化脂質を摂取したくないのであれば、外食や惣菜などの料理を選ぶ際、油を多用したものは避けるのが無難です。というのも、外食店では、揚げ物を作るたびに油を交換することはまずありません。そのため、レストランや居酒屋などで新しい油で揚げた料理を食べることは困難であり、現実的とはいえません。

さらに、店によっては、揚げ物油の交換頻度が一日に一回ということもあります。そのため、外食で揚げ物を食べる際には、過酸化脂質が体内に入ることを覚悟する必要があります。

また、揚げてから時間の経過したものも、過酸化脂質が多く含まれている可能性が高いです。これは、衣などに含まれる油が空気に触れることによって酸化するためです。そして、コンビニやスーパーなどの惣菜は、揚げてからすぐに食べることはほぼありません。そのため、このような食品を食べるときも、過酸化脂質を摂取するリスクは高いといえます。

さらに、劣化していない油を使用しても、体内で過酸化脂質が発生することがあります。というのも、一般的に使用される食用油には、n-6系である「リノール酸」という脂質が多く含まれています。このようなリノール酸は、酸化しやすいという特徴をもっています。そのため、リノール酸を摂取すると、体内で過酸化脂質となることがあります。

これに対して、前述したn-3系の不飽和脂肪酸も、酸化しやすいという特徴があります。そのため、大量摂取による過酸化脂質の発生が危惧されています。ただ、魚などには、ビタミンEなど天然の抗酸化物質が含まれています。そのため、魚に含まれるn-3系不飽和脂肪酸は、食用油に比べて過酸化脂質が発生しにくいといわれています。

実際に、ラットを利用した実験では、n-3系脂質を大量投与しても過酸化脂質がそれほど増えず、細胞の損傷も起こらなかったことが確認されています。当然のことながら、人体が全く同様の反応を起こすとは限りません。

とはいえ、このような実験によって、n-3脂質摂取による過酸化脂質発生のリスクは、それほど高くないことが示唆されています。このようなことから、脂質はなるべく魚から摂ることが好ましいといえます。

また、前述のように、植物性食品などに含まれている不飽和脂肪酸は、液体の性質を呈しています。ただ、このような不飽和脂肪酸は、加工して固形にすることが可能です。このような「固形となった不飽和脂肪酸」には、「トランス脂肪酸」が大量に含まれています。

すでに述べたように、通常の飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸などには、身体に有益な働きがあるため、適量の摂取が好ましいです。一方で、トランス脂肪酸は、人間が摂取するメリットはありません。さらに、トランス脂肪酸には、LDLコレステロールを増やしてHDLコレステロールを減らすという作用があります。つまり、トランス脂肪酸の摂取にはデメリットしかないということです。

このようなトランス脂肪酸は、マーガリンやショートニングなどに多く含まれています。そして、このような食品は、市販のパンや惣菜、お菓子などに使われています。そのため、自身の健康が気になるのであれば、このような食品は避けるのが無難といえます。

このように、食事が偏ることによって摂取する脂質が偏ったり油の質が悪かったりすると、血管が詰まりやすくなって血行が悪くなりやすいです。そのため、食事を外食や惣菜、レトルト食品などで済ませることが多い人は、このような理由によって血行が悪くなっている可能性があります。

ストレス

現代の日本人は、自律神経が乱れることによって血行が悪くなっている人が多いです。自律神経とは、身体の機能を無意識下で管理する働きを担っている神経のことをいいます。例えば、心臓の拍動や消化器官の蠕動運動などは、自律神経の働きによって正常に保たれています。そして、血液の流れも、自律神経による影響を受けています。

このような自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」の2種類があります。交感神経は、活動しているときに優位になる神経系です。これに対して、副交感神経は、休んでいるときにオンになります。

交感神経が優位になると、身体を臨戦態勢にするために、拍動が早くなって骨格筋への血流が増し、脳が興奮状態になります。一方で、副交感神経がオンとなると、拍動が落ち着き、消化器官の血流が良くなって脳がリラックスします。

このように、交感神経と副交感神経は、身体に正反対の反応を引き起こします。そして、これらの神経系は、交互に優位となることによって身体の恒常性が保たれています。

というのも、交感神経の優位になると身体のパフォーマンスが上がる一方で、消化器官への血流が後回しにされたり、血管が収縮して血圧が上がったりします。このような状態が長く続くと、消化不良や便秘などが起こったり、血管が固くなって動脈硬化などのリスクが上がったりします。

また、副交感神経が働くと、身体がリラックスします。その一方で、骨格筋への血流が低下したり血管が緩んで血圧が下がったりします。そして、慢性的に低血圧の状態になると、血液が流れる力が弱いことによって全身の血行が悪くなります。

このように、交感神経と副交感神経は、どちらか一方が働き続けると、血行不良などのさまざまな悪影響があります。そのため、身体の血流を改善するためには、これら神経系がバランス良く働く必要があります。

ただ、このような自律神経は、脳内の「視床下部」という部位で管理されています。そして、このような視床下部は、ストレスを感知する働きも担っています。そのため、強いストレスを感じると、視床下部の働きが低下して自律神経が乱れて血行が悪くなりやすいです。

さらに、人体がストレスを感じると、これに対応するために「臨戦態勢」になる必要があります。このような臨戦態勢の身体は、「コルチゾール」というホルモンの働きによって作られます。

コルチゾールは副腎皮質から分泌されており、血糖値を上げる働きがあります。これによって、身体のパフォーマンスが向上してストレスに対応する力が強くなります。

ただ、ストレスが長期に及んでコルチゾールが分泌され続けると、血糖値が高い状態が続きます。すると、血管に負担がかかって固くなり、弾力性が失われていきます。このようにして血管が劣化すると、血液が通りにくくなるため血行が悪くなります。

このように、ストレスが強すぎたり長期に及んだりすると、血行が悪くなりやすくなります。そのため、血行不良を改善したいのであれば、ストレス対策が必須といえます。

青汁が血液の巡りを良くする理由

前述のように、血行が悪くなると、全身のさまざまな部位に不調が生じやすくなります。そのため、健康を維持するためには、血液の流れをスムーズにすることが大切です。

このような中、青汁を常飲すると、血の巡りが良くなることが期待できます。このような青汁による血行改善は、青汁に含まれる栄養素や機能性成分などの働きによるものです。以下に、青汁に含まれている成分と血流改善との関係性について述べていきます。

血液を作る鉄や葉酸などが含まれている

前述のように、血液の材料となる鉄や血液の生成を助ける葉酸などの栄養素が不足すると、血液が作られにくくなることによって血流が悪くなりやすいです。そのため、血行不良を防ぐためには、これら栄養素を十分に摂ることが大切です。

このような中、青汁には鉄や葉酸などの栄養素が豊富に含まれています。また、鉄の吸収率を上げる働きのあるビタミンCも含まれています。そのため、日常的に青汁を飲むと、血液不足による血行不良が起こりにくくなります。

血管の詰まりや血管の老化などを抑制する抗酸化物質が豊富

前述のように、過酸化脂質が血管に溜まると、血液の通り道が狭まって血行が悪くなります。また、血管が老化すると、弾力性が失われて血液が流れにくくなります。

このような血管の詰まりや血管の老化などは、活性酸素などの「酸化させる作用をもつ物質」によって起こります。そして、このような活性酸素を消去させるためには、抗酸化酵素の働きを向上させたり抗酸化物質を摂取したりすることが大切です。

このような中、青汁には、抗酸化酵素の材料となる栄養素や、ビタミンCやビタミンE、ポリフェノールなど多数の抗酸化物質が豊富に含まれています。そのため、青汁を常飲することによって、活性酸素などの血行不良における要因を取り除くことが期待できます。

脂質の吸収を抑える食物繊維が豊富

前述のように、脂質を大量に摂取したり摂取する脂質が偏っていたりすると、血行が悪くなりやすいです。そして、このような脂質は、消化器官内で「消化酵素」と触れることによって小さく分解され、人体に吸収されるようになります。そのため、血行を改善するためには、このような脂質の吸収を抑えることが大切です。

このような中、青汁には大量の食物繊維が含まれています。食物繊維とは、人体で消化できない栄養素のことです。そのため、脂質と一緒に食物繊維を摂ると、脂質が消化酵素と触れづらくなることによって吸収されにくくなります。このようなことから、脂の多い食事と青汁を一緒に飲むと脂質の吸収が抑えられるため、血流改善につながるといえます。

ストレスによって消費する栄養素の補給を補給できる

前述のように、ストレスがかかると、それに応じて身体が臨戦態勢となります。このとき、体内ではさまざまなホルモンや化学物質などが分泌されています。このような物質が正常に分泌されるためには、ビタミンCやビタミンB群などの栄養素が必要不可欠です。

また、ストレスに対処するためには、神経伝達が正常に働く必要があります。そして、このような神経伝達には、マグネシウムやカルシウム、亜鉛などのさまざまな栄養素が必要です。そのため、これらの栄養素が不足すると、ストレスを感じやすくなったりストレスに弱くなったりします。

このような中、青汁にはビタミンCやカルシウム、マグネシウムなどのさまざまな栄養素が含まれています。そのため、青汁を常飲してこれら栄養素を十分に補給することによって、ストレスに対する耐性が強くなりやすくなります。

このように、青汁には血行改善に役立つさまざまな成分が含まれています。そのため、日常生活に青汁をとり入れると、血行不良が改善されてさまざまな不調や病気などの予防・改善が期待できます。

このようなことから、現在不調を抱えている人だけではなく、自覚的な症状がない人にも、青汁の常飲をおすすめします。そうすることによって、身体の健康が維持されて快適な日々を送りやすくなります。